「都会には自然がない」という声を聞くことがあります。
都会はコンクリート一色の世界で灰色しかなく、まったく自然がない場所だと思っている人がいます。
それは嘘です。
誤解しないでください。
都会はコンクリート一色の世界に思えますが、そうではありません。
もちろん規模は田舎に負けますが「まったく自然がない」は大げさです。
「木が1本もない」「花が1つも咲いていない」「緑が1カ所もない」ということはありません。
大きな自然はないかもしれませんが、小さな自然ならあります。
しかも数え切れないほど無数にあります。
道路脇には植え込みがあって、大きな樹木がそびえ立っているでしょう。
公園に行くと小さな庭園があって、色とりどりの花が咲き乱れているでしょう。
いつも歩いている道の脇には、ところどころに花壇があって、きれいな花が咲いているでしょう。
地面に目を向ければ、コンクリートの割れ目から雑草が生えているでしょう。
自然がないように見えても、普段の日常をきょろきょろ見渡せば、必ず緑が目に飛び込んでくるはずです。
それが自然です。
小さくてもれっきとした植物です。
たとえ人の手で作られた緑であっても、自然であることに変わりありません。
「よく見ると、たくさん自然があるではないか!」と驚くでしょう。
「都会は自然がない」と否定するのではありません。
小さな自然に気づいてください。
「都会にもきちんと自然があるね」と気づくことです。
小さくても小さいなりに楽しめます。
近くに寄ってじっくり観察すると、たっぷり楽しめます。
車の往来が激しい道路脇に咲くピンク色の花には、都会ならではの風情があります。
灰色の中にピンク色がぽつんとあると、小さくても美しい。
「こんな都会でも頑張って生きている」とわかります。
一つ一つの樹木や草花に目を向ければ、都会でもきちんと自然を楽しめます。
気づきの力を高めて、都会に点在する自然を見つけていきましょう。