あなたは自分の顔をよくわかっているでしょう。
毎日鏡で自分の顔を見ることになります。
これまで何千回・何万回と見ていて、すっかり見慣れているでしょう。
どんな顔をしているか、目をつぶってもイメージできるに違いありません。
さて、ここで面白い実験があります。
鏡で自分の顔を3分間じっと見続けてください。
ちらっと見るのではなく「見続ける」のがポイントです。
私たちが普段、鏡で自分の顔を見るとき、じっと見続けることはありません。
洗顔のときもファッションチェックのときも、鏡で自分をちらっと見る程度でしょう。
メイクやひげそりで自分の顔をじっと見るときもありますが、それでもせいぜい30秒か1分程度のはずです。
鏡で自分の顔を見ることはあっても、目をそらさずじっと見続けることはないのではないでしょうか。
だからこそやってみるのです。
その気になればいつでもできることですが、一度もやったことがない人が大半です。
じっと自分の目を見続けてください。
目安は3分間です。
愛する人を見つめるかのように、自分をじっと見つめてみましょう。
3分間は目を一切そらしません。
目をそらしたくなっても、ぐっと我慢です。
自分の目を、穴があくほどまじまじ見つめましょう。
他人をじっと見続けるのは抵抗があっても、自分をじっと見続けるならできるはずです。
焦点は目に合わせつつ、周辺視野で顔全体を見ていきましょう。
すると、面白いことが起こります。
1分を過ぎたあたりから、だんだん不思議な感覚を覚えてくるでしょう。
「だんだん自分の顔が違って見えてきたぞ」
「私はこんな顔だったかな?」
「まるで別人の顔に見えてきた」
見慣れているはずの自分の顔が、なぜか新鮮に見えてくるでしょう。
同じものを見続けていても、違って見えてくるから不思議です。
自分の顔なのに、他人の顔のように見えてくる。
そして3分後には、はっきりした違和感を覚えているはずです。
自分の顔にもかかわらず「お前は誰だ!」と叫びたくなるほど、違った顔に見えてくることもあります。
じっと見続けていると、自分の顔の意外な特徴に気づくこともあります。
眉の形の変わった特徴に気づくかもしれません。
今まで気づかなかったほくろがあることに気づくかもしれません。
肌の質感の特徴に気づくこともあるでしょう。
あなたの顔は、どんな顔に見えてくるでしょうか。
鏡で自分の顔を3分間じっと見続けるだけですから、簡単ですね。
あなたには「もうひとつの顔」があります。
この世は不思議な世界です。
たった3分間で、不思議な光景を見ることができます。
ユニークな光景は、あなたの顔にあるのです。