要望が通らないとわかったとき、去り際に悪態をつく人がいます。
お願いするときは態度がいいのです。
「お願いします」
「そこを何とかならないでしょうか」
「困っているのでどうにかしてもらえないでしょうか」
何とか要望を通したいので丁寧な姿勢と言葉遣いです。
ところが無理だとわかった途端、急に態度が急変して悪態をつく人がいます。
「ばかやろう、最低だな。こんなところはつぶれてしまえ!」
乱暴な捨てぜりふを吐きます。
無理とわかれば、これ以上丁寧な態度でいても仕方ないと思っているのでしょう。
自分の要望が通らないことに腹を立て、去り際に悪態をつくのです。
もう会うことはないだろうと思っているのか言いたい放題です。
悪態だけでなく、そばにある椅子を蹴ったり壁を殴ったりする人もいます。
いくら要望が通らないとはいえ、これはよくありません。
大変見苦しい行為です。
相手にも都合があります。
相手も悪気があって断ったわけではありません。
会社の規則やルールで仕方なく断るしかないときもあります。
そうした相手の事情も察することです。
こうしたときに心がけることは「おとなしく引き下がる」です。
余計な悪態をつかず、丁寧な姿勢と言葉遣いで引き下がることです。
「そうですか、わかりました」
「残念ですが、仕方ないので諦めることにします」
おとなしく引き下がることです。
おとなしく引き下がれるのが大人です。
できれば感謝の言葉を述べると、なお好印象です。
「無理を言ってしまい、申し訳ございませんでした」
「貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございました」
一言でもいいので感謝の言葉を伝えておくと、去り際が美しくなります。
要望が通らなかったとはいえ、貴重な時間を割いて対応してくださったのですから感謝の言葉はあってもいいでしょう。
普通におとなしく引き下がるだけでなく、できるだけ上品に引き下がることです。
諦めて帰りかけたところで「ちょっと待ってください。わかりました。何とかしてみます」となることもあります。