間違いを指摘することは素晴らしいことです。
間違いを指摘すれば、相手はそれに気づきます。
「教えてくれてありがとう」と感謝されるように思います。
ところが実際の日常では、少し事情が違います。
「間違いを指摘する」という行為には注意してください。
余計な一言になる可能性が高いからです。
時と場合によって「間違いを指摘する指摘する」という行為は、悪印象につながることがあることを覚えておいてください。
特に注意したいのは、相手がうんちくを話している場面です。
にこにこしながら相手が気持ちよくうんちくを話すことがあります。
「これはこうなんだよ。知ってた?」
上機嫌で話すことがあるでしょう。
面白いうんちくを知っているなら、自分の知識を披露したくなるもの。
このとき、話の内容に間違いがあることに気づくやいなや、安易に指摘する人がいます。
「それは違います。正しくはこうです」
自分としては間違いを指摘することで親切なことをしたと思っているのでしょう。
間違いを指摘することで、自分の賢さをアピールしたいのかもしれません。
もちろん契約や取引のような場面なら、間違いがあれば、きちんと指摘することが必要です。
法律が関わる場面では間違いがあってはいけません。
相手の発言内容に間違いがあれば、そのままにせず、きちんと指摘して意識合わせをすることが絶対です。
しかし、普段の雑談であれば、安易に間違いを指摘しないことです。
間違いを正した瞬間、むっとされるでしょう。
相手から笑顔が消え、険悪な空気が流れ始めるに違いありません。
うんちくの間違いを指摘することは、相手に恥をかかせることになるからです。
うんちくの間違いを指摘すると、相手に恥をかかせることになります。
「あなたはばかですね」とけなされているように感じるでしょう。
「私のほうが詳しいですよ」と偉そうな印象を受けてしまいます。
相手は、偉そうに話している分だけ体裁が悪くなります。
親切のつもりであっても、相手のうんちくを指摘する行為には注意したい。
大切なのは「相手がどんな気持ちになるか」です。
相手が気持ちよくうんちくを話しているとき、間違いに気づいても、ぐっとこらえることです。
うっかり間違いを指摘して正してしまうと、かえって悪印象につながってしまいます。
それこそ「余計な一言」というものです。
相手の話に間違いがあっても、にこにこ気持ちよく話しているなら、間違いに気づいても、そのままにすることです。
会話では印象が大切です。
話の中に間違いがあっても、そのままにする配慮も必要です。
気持ちいい会話を最優先するためです。
相手が上機嫌でうんちくを話しているなら、間違いに気づいても、そのままにこにこしながら聞き続けましょう。
気づかないふりも、マナーです。
相手が自慢げにうんちくを話しているなら「なるほど。知りませんでした!」と素直に驚くことです。
たとえ間違いであるとわかっていても、演技でいいので「目からうろこが落ちました」とうなずいてください。
驚くリアクションほど、嬉しいリアクションはありません。
相手はますます上機嫌になり、会話が弾んでいきます。
あなたにもよい印象を持つのです。