ときどき自分のことを「ばばあ」と呼ぶ女性がいます。
「おばさん」なら、まだいいのです。
「おばさん」という言い方は一般的であり、普段からよく使われる言葉です。
ときどき言いすぎることもあるかもしれませんが、さほど目くじらを立てるほどでもないでしょう。
しかし「ばばあ」という言い方はよくありません。
謙遜のつもりで「私はばばあだからね」と言っていませんか。
「あなたのほうが美しいです」
「私には、若いころのような美しさはありません」
「私より美しい人はたくさんいます」
わざと自分を低く表現したいのかもしれません。
謙遜の意味で使っていれば、自分を卑下しているだけに思えます。
相手に遠慮して、控えめに振る舞っているだけに思えるかもしれませんが、注意したい一言です。
実際のところ、まったく謙遜になっていないからです。
同じ年齢の女性が「私はばばあ」という発言を聞いたとき、どう思うでしょうか。
「私はばばあだからね」
これは大変失礼な発言です。
自分はよくても、周りが受ける印象を考えてみてください。
「ばばあ」と卑下した発言は「女性の価値は年齢と美しさで決まる」と言っているように聞こえます。
「年齢を重ねるのは悪いこと」「美を失った女性には価値がない」というふうに聞こえます。
誤解を招きやすい発言であり、スマートではありません。
そばに年配女性がいれば、価値の低い人間として扱われているように感じて、不快な思いをするでしょう。
女性にとって美しさは大切な要素ですが、それですべてが決まるわけではありません。
自分は謙遜のつもりでも、実際は傲慢な発言になっているのです。
そもそも「ばばあ」という呼び方には品がありません。
一般的に「ばばあ」という言葉は、年配女性をののしるときに使う言葉であり、悪い印象しかありません。
とげとげしさがあり、誰が聞いてもむっとします。
響きも印象も悪く、不快感があり、余計な誤解まで招きます。
同じ女性から嫌われてしまい、余計な敵を増やすことになるでしょう。
「私はばばあ」と言えば言うほど、本人が醜く見えるでしょう。
「私はばばあ」と言う人は、その言葉のとおり、老けるのも早くなるのです。
心当たりがあるなら、今すぐ禁句にしましょう。
淑女らしくない発言であるのは間違いありません。
たとえ謙遜のつもりであっても、使わないのが正解です。