「するべき」と言われて嬉しい人はいないでしょう。
「するべき」と言われると、緊張感が走り、嫌な感じがあります。
「学生なら勉強すべき」と言われると、逆に勉強のやる気がなくなります。
「最後まで責任を持つべき」と言われると、責任が実際より重く感じます。
勉強をしようと思ったとき、親から「勉強しなさい」と言われて、やる気をなくすのと同じです。
行動しなければ非難され、行動しても褒められない。
押し付けるような言葉には「そうして当然」というニュアンスがあるため、嬉しい気がしないのです。
世間の常識や価値観を、問答無用で押し付ける印象があるため、反発が生まれやすくなります。
では、どうするか。
「するべき」という言葉は「したほうがいい」に変えましょう。
「学生なら勉強したほうがいい」
「最後まで責任を持ったほうがいい」
押し付けがましい印象が和らぎましたね。
「したほうがいい」は、おすすめする言い方です。
勧めてはいますが、強制ではなく、最終的な判断は相手に委ねています。
選択する余地を与えているため、相手にとって受け入れやすくなるのです。
言葉は、本当に面白い。
言い方を少し工夫するだけで、ずいぶん印象が変わります。
「するべき」より「したほうがいい」という言い方を、したほうがいいのです。