太りすぎは健康によくありません。
ふくよかな程度ならいいのですが、明らかに基準値を上回った肥満体は、健康に悪影響です。
そのため太っている人には、相手のためを思って、こう助言したくなるでしょう。
「痩せなさい」と。
悪気はなく、あくまで相手のためを思って発した言葉ですが、実は危険な一言です。
太っている人に「痩せなさい」と言っても、おそらく効果は乏しいでしょう。
場合によっては、逆効果になる可能性もあります。
学生時代を思い出してください。
勉強をしようとしたとき、親から「勉強しなさい」と言われ、急にやる気をなくした経験があるはずです。
命令されると反発したい気持ちが強くなり、意欲がそがれます。
それと同じ状況が「痩せなさい」という助言にも当てはまります。
太っている人も、内心は「痩せたほうがいい」とわかっています。
そんなとき他人から「痩せなさい」と言われれば、むっとします。
「命令されたことはやりたくない」という反発が強くなり、痩せようとする意気込みが妨げられるのです。
では、どう助言すればいいのか。
本当に相手を心配して助言するなら、次の言葉が効果的です。
「健康を大切にしてね」です。
単刀直入に「痩せなさい」と命令するのではなく、本人に気づかせ、背中を押す言葉が大切です。
心配する表情を見せながら、気持ちを込めて言いましょう。
優しい気遣いの一言から「痩せたほうがいいですよ」という真意を読み取ってくれるでしょう。
相手の心配する気持ちに触れたとき、その期待に応えたいと思うようになります。
そのとき、本気で痩せようと決意するのです。