解決策といえば「完全に問題を解決できる方法」を思い浮かべます。
問題が一度に片付く方法はないだろうかと、頭の中でさまざまな可能性を考えます。
人間には、高度な頭脳があります。
人間は、地球上で最も脳が発達した生き物です。
不可能と思えるような難問でも、英知を結集することで、素晴らしい解決策を編み出せます。
もちろん完全な方法があるならベストです。
こじれていた問題が、たった1つの方法ですべて解決できるなら最高です。
さっそくその方法を使って、取り組めばいいでしょう。
問題を解決することで、邪魔していた壁がなくなり、次のステップに進めます。
ここに盲点があります。
完全に問題を解決できる方法だけが、解決策ではありません。
不完全な解決策でもいいのです。
たとえば、解決できる範囲が3割や5割といった一部であってもOKです。
「それでは解決になっていない」と思うかもしれませんが、誤解です。
一部でも解決できているのは事実ですから、立派な解決策です。
たとえ1パーセントしか解決できなくても「1パーセントが解決できている」という事実に目を向けてください。
全体としては中途半端に見えるかもしれませんが、少なからず一部が解決できているのは間違いありません。
もちろん解決できていない部分は、放置するわけではありません。
解決できていない部分は、新しい解決策を考えて取り組めばいいだけです。
未解決の範囲が前回より小さくなっているので、最初は浮かばなかった方法が浮かびやすくなります。
いくつかの解決策を組み合わせて、最終的に完全な解決が達成できればいい。
思考に柔軟性を持たせれば、解決策を考える敷居はぐっと低くなるでしょう。
「解決策は、完全に問題を解決できる方法でなければいけない」という先入観をなくしてください。
途中まで解決できていれば、部分点がもらえる数学の試験と同じです。
不完全な解決策でもいい。
一部しか解決できなくても、解決策です。
「完全な解決策が見つかればラッキー」と思うくらいでちょうどいい。
解決策を考えるときは、完全だけでなく、不完全も選択肢に入れてください。