私たちの日常では、最後通告を言ってしまう瞬間があります。
「認めてくれないと、訴える」
「今度約束を破ったら、縁を切る」
「結婚してくれないと、別れる」
「正直に言ってくれないと、本気で怒る」
「返してくれないと、なかったことにする」
いよいよ我慢の限界に達したときに使われる一言です。
大げさな発言で、相手の注意を引きたい狙いがあるのかもしれません。
もちろん相手が何度も同じ迷惑を繰り返し、一向に改善が見られないなら、最後通告を出すのもわかります。
改善しない相手に、いつまでも付き合っているわけにはいきません。
お金も時間も有限です。
いくら器の大きい人であっても、我慢の限界があります。
何度言っても改善されないなら、見切りを付けるため、最後通告を出すならいいのです。
しかし、安易に最後通告を言うのが癖になっているなら注意が必要です。
最後通告は、インパクトの強い言葉です。
一度言ってしまうと、発言が大げさな分だけ、後に引けなくなります。
思わぬ方向に話が傾いて途中で考えが変わっても、予定変更がしにくくなる。
相手を追い込むつもりが、かえって自分が追い込まれることがあります。
チャンスを逃したり人生を台無しにしたりすることがあるでしょう。
後から「あんなことを言わなければよかった」と後悔することもあるのです。
最後通告の使い方には、十分注意することです。
最後通告が禁止というわけではありませんが、本当に最後の手段とすることです。
最後通告の口癖に心当たりがあるなら、改善したほうがいいでしょう。
普段から大げさな発言で気を引いていると、いずれ誰も相手にしてくれなくなります。
最後通告を出す前に、一度落ち着いてから、穏便な対応を考えてみてください。
もっと別の解決法がないか慎重に考えると、突破口が見いだせるかもしれません。
できるだけ寛大な対処のほうが、余計な後悔を増やさなくて済みます。