世間では「泣くことを我慢するのは立派なこと」といわれています。
たしかにいつも泣いてばかりでは、弱々しくて、侮辱されることもあるでしょう。
涙を我慢しながら、つらい経験を乗り越えようとする様子は、素晴らしいです。
しかし、泣くのを我慢するとはいえ、程度によります。
私たちの体には、1つの無駄もありません。
涙腺は、泣くことが必要だから、存在しています。
ときどき泣かないと、泣き方を忘れます。
機能が衰え、退化します。
感情を表に出さない姿勢を続けていると、完全に体に染み付き、涙を出そうと思っても出せなくなるのです。
泣かない忍耐力は素晴らしいですが、泣けなくなるのは、話が別です。
感動に対して無反応になり、人間性が失われます。
ときどきは大泣きして、涙腺を鍛えましょう。
人生は、たくさん泣いて、感情を表に出す経験が必要です。
涙腺が緩む数だけ、人間性が、養われます。
悲しいときには、涙を流しましょう。
嬉しいときにも、涙を流しましょう。
涙を流す映画ほど心に残るように、涙の多い人生ほど心に残ります。