私たちは、素晴らしい心になろうと、さまざまな本を読みます。
「素晴らしい心になるためには、素晴らしい学びをインプットしなければならない」と考えているからです。
しかし、本来、愛の心は私たちに最初から宿っています。
初めからあるのですから、勉強はまったく不要です。
どうやって引き出すかが、ポイントです。
この世における最大の修行といってもかまいません。
それが、私たちが生きている間に行わなければいけない、仕事です。
自分を変えるのではなく、そもそも自分に宿っている「自分のよさ」を引き出して、体現します。
体現して輝き、その輝きで、周りにいる人たちも明るく照らします。
「それができれば苦労しないよ」
そういう人もいるでしょう。
では、なぜ自分のよさを、なかなか引き出せないのでしょうか。
自分を大切にしすぎています。
自分ばかりに集中しすぎています。
「→自分←」というふうに気持ちが向いています。
「自分、自分……」と、自分のことばかり考えすぎています。
内側に向けることで、光を遮ってしまっています。
本当は「←自分→」というふうに気持ちを外側に向けないといけません。
「あなた、あなた……」と外側に対して、気持ちを向けなければいけません。
気持ちが外側に向かう「←自分→」という状態が、宇宙の法則としては、自然な流れです。
気持ちを外に向けるほうが抵抗や障害も少なく、ありのままの自分を表現でき、なおかつ他人のためになります。
自分の素質・個性をありのまま生かすのです。
世間から見て、かっこいいか、かっこ悪いかは、まったく関係ありません。
好きだという気持ちがあれば、すべて正解です。
私の友人に、掃除好きの人がいます。
その人は、自分から進んで掃除をします。
世間から見れば、ごみ掃除はかっこ悪いことでしょう。
しかし、社会のためになり、他人からは喜ばれる仕事です。
その人は、そもそも掃除好きなので、掃除をしている間は楽しくて仕方ないと言います。
掃除好きだという本来の自分の心に素直に従うことで、まさに輝いている状態です。
自分も他人も社会もきれいにするという、素晴らしい生き方です。
「←自分→」という状態になっていますね。
かっこいいか、悪いかは、まったく関係ありません。
自分のありのままを、表現します。
かっこ悪くても、好きなら、正解です。
必ず、誰かのためになります。
あなたが障害を持っていれば、障害を持っているからこそできることをします。
それが、ほかの障害者を元気づけることになるでしょう。
あなたが1人親なら、1人親だからこそ、進むことができる人生があります。
1人親で人生に悩んでいる人の救いになるでしょう。
世間から見て、かっこいいか悪いかを気にしているうちは、まだまだです。
かっこ悪いことを堂々と表現して、生かします。
それが自分らしいなら、いいのです。
ありのままの自分を表現して、社会に生かそうと働きかけるとき、自分と他人を同時に明るく照らすことができるのです。