「この人は器が大きいな」
そう感じたのは、20代前半のある日の休日でした。
誰に感じたのかというと、実は9歳年上の彼女でした。
器が大きいかどうかは、いらいらしたときにわかります。
嫌なことがあった後の態度です。
ある人のミスによって、あなたが迷惑を受けたとします。
「交通事故で、気が動転した」
「財布を落として、あたふたした」
「仕事で大きなミスをして、焦りを感じた」
レストランで食事のメニューを決める際は、面白いです。
何が面白いのかというと、その人の器の大きさがうかがえる瞬間だからです。
たわいない瞬間だからこそ、その人の本性が垣間見える。
私が衝撃を受けた先生がいます。
中学3年生の担任だった岡田先生という男性教師です。
教科は理科を担当されていて、色白の温厚な先生でした。
器の大きさは、時間の余裕を作れば、自然とできます。
あらゆる余裕を確実に作り出します。
その人の輝きへと変わります。
私の職場には、絶対に切れない温和な上司がいます。
いつも温和で優しく、人望がある上司です。
彼が感情的になっているのを見たことがありません。
日常の生活の中では、どう対応すればいいのかわからないときがあります。
告白するとき。
告白されるとき。
いらいらしたことがありますか。
この問いに「NO」と答える人はほとんどいないことでしょう。
いらいらしないなら、もうすでに悟りの境地を開いているに違いありません。
読者の方から「内容が矛盾しています」という内容をいただくことがあります。
なかなか耳の痛い内容ですが、すでに私も承知の内容です。
いつも「それは仕方ないことだよな」と心苦しく思います。
人間は、年を取るにつれて、すでにある知識で考えるようになります。
知っていることが多くなるからです。
相手の話を最後まで聞かなくても、話の途中から展開が見えてくるようになる。
器の小さい人は、つまらないジョークを言う友人を「寒いよ」と言って冷たくあしらいます。
「笑ったら負けだ」
「つまらない冗談に笑ったら自分の価値が下がる」
私がアメリカ留学中、授業でプレゼンを目にする機会が何度もありました。
アメリカでは、何かを主張するときプレゼンが当たり前です。
中国語の授業でも、学期末テストの1つに「プレゼン」がありました。
私はアメリカに留学していたころ、中国語を勉強していました。
なぜ中国語を勉強しようと思ったかというと、友人の紹介があったからです。
ある日、友人の洋平と一緒にキャンパスのテラスで食事をしていると、大きな声で手を振る人がいました。
器を大きくしたければ、海外旅行がおすすめです。
海外旅行といえば、気分をリフレッシュしたいとか、目新しい土地や建物を見たいがためにする人が多いのではないでしょうか。
なぜ海外旅行をすると器が大きくなるのか。
「職場の人間関係にうまくいっていない」
つい昨日、ある人から人間関係の悩みについて相談がありました。
「どうしたの」と聞くと、待っていましたと言わんばかりに話が始まりました。
大人になるにつれて、自分の利益を考えるようになり、執着するようになります。
お金・土地・人間関係など、目に見えることにとらわれます。
ほとんどの人々が、自分の利権にしがみついています。
今の自分ができる範囲内で仕事を引き受けていたのでは、いつまで経っても成長ができません。
できることですから、すでに手順も熟知し、自信もついているはずです。
仕事で成長を求めるときに必要になるのは「はったり」です。
幼いころ、母と一緒にテレビを見ていると、突然母が泣き始めました。
まだ幼い私は、驚きました。
テレビの番組内容に心を打たれて泣いているようでしたが、番組のどこが感動するのかよくわからなかった。
ユニークな質問があります。
あなたには勘違いをしていることがいくつありますか。
おそらくこの問いに、ほとんどの人が「勘違いはないはず」と答えることでしょう。
「違う」
「間違っている」
「あり得ない」
知識のインプットは、素晴らしい効用がある一方で、限界もあります。
知識そのものが悪いわけではありません。
知識や経験は、生活を豊かにしてくれます。
器の小さい人は、親切をして感謝されないと、むっとします。
「親切にしたのに、ありがとうの一言もないのか!」
急に機嫌が悪くなり、自分が親切にしたことを後悔します。
私たちは、時に過ちを犯してしまうことがあります。
自分の行動が原因で、思いがけず迷惑をかけてしまうことなどです。
「ごめんなさい」
ベテランの精神科医は、患者と話をしなくても、過去に背負っている暗い出来事が見えてくるそうです。
暗い過去を経験している人、過ちを犯した人、許せない出来事を背負っている人。
そういう人には、独特の表情・しぐさ・雰囲気などがあり、わかってしまうとのこと。
先日、とある読者の女性から、恋愛についてのお便りをいただきました。
嬉しい内容だったのでご紹介します。
「勇気を持って思い切って告白しました。結果はダメでした」
人の失敗を見て笑う人がいます。
相手がうまくいかなくて、内心ほっとしています。
そればかりか、笑って相手を精神的にくじけさせようとします。
給料日に銀行のATMできちんと振り込まれていることが確認できた瞬間、ほっとします。
収入ぎりぎりの生活を送っているときほど、このときの心の軽さは実感できる。
なぜほっとするのか。
器の小さい人は、人生の直線コースを選びます。
必要なことだけをする。
無駄なことはしない。
日本では「礼に始まり、礼に終わる」という素晴らしい文化があります。
少し頭を下げて礼をして、別れるときも少し頭を下げて礼をします。
礼のような特別な作法は、日本だけとは限りません。