「あんなことがなければよかったのに…」
「しなければよかった…」
「過去を消したい…」
後悔する口癖があります。
過去を悔やんで、できれば過去を変えたいと思います。
でも、本当はこの悔やむ時間のほうが、さらにもったいないです。
何の役にも立っていないからです。
後悔している時間は、後悔している過去より、さらに無駄な時間です。
どんなに考えても、何度振り返っても、過去は絶対に戻りません。
時間を失うだけでなく、元気まで失うのですから、厄介です。
ある本には、こう書いています。
「つらい過去は、すっぱり忘れましょう」
それができれば苦労しません。
つらい過去ほど、忘れたくても忘れられないから、私たちは悩んでしまいます。
では、どうすればいいのでしょうか。
本当は逆です。
否定したい過去を、肯定します。
否定するから過去をずっと引きずってしまいます。
今のあなたが存在するのは、つらい過去があったおかげで今があるのだ、という事実に気づけばいい。
「試験に失敗した過去があっても、そのおかげで自分の弱点を知ることができた。だからもっと勉強ができるようになる」
そう考えます。
「先生にひどく叱られた。忘れたい。でも叱られたおかげで正しいことを学べた。叱られてよかった!」
否定していた過去を、完全に肯定します。
「過去のせいで」と考えるのではなく「過去のおかげ」と考えます。
すると、今の素晴らしいあなたが存在するのは、忘れたい過去が土台になっているから、ということに気づきます。
事実として、そうなのです。
忘れたい過去ほど、学びがあります。
つらい過去は、否定するのではなく、肯定するものです。
否定するのではなく、感謝しなければなりません。
本当によい思い出とは、つらい過去のことをいいます。
生まれ変わった、素晴らしい瞬間だからです。
この文章を読んでいるということは、あなたには、つらい過去があるのでしょう。
振り返りたくない過去ほど、肯定します。
「だからよくなる。そのおかげで、今の素晴らしい自分が存在するのだ」と過去を肯定しましょう。
その瞬間、ぱっと未来が明るくなります。
今までは、過去を否定してきたから、これからの未来も暗いはずでした。
しかし、今までの過去を肯定して明るく考えれば、今この瞬間が明るくなり、これから作り上げるであろう未来は明るくなります。
今、あなたが、過去を否定するか、肯定するか。
それだけです。
過去は、肯定するのです。
「つらかったな。だから今の私がある。ありがとう」
「ひどい経験をしてしまった。だからこれからよくなる。ありがとう」
今の素晴らしいあなたを作ってくれた、過去すべてをまるごと肯定しましょう。
楽しいこと、嬉しいことはもちろんのこと、つらいこと悲しいこともすべて、ありがとうと話しかけるのです。