私は本を書くとき、いつも外で書きます。
というより、外でないと、書けません。
以前に自室で本を書いたことがありますが、頭が回らず、全然進まなかったことがあります。
眠くなって、いつの間にか、よだれをたらして寝ていました。
静かで集中できるはずですが、むしろ集中できませんでした。
眠気ばかりが襲ってきます。
しかし、外に出ると、状況は一転します。
早朝でも、不思議と目が覚め、頭の回転がよくなります。
本もすらすら書けます。
通常、作家が本を書くときには、ネタを用意するものです。
ネタがないと書けないのは、当たり前ですね。
しかし、私の場合、外で書こうとすると、ネタを準備しなくても、その場でネタがどんどん浮かびます。
外で書くと、ネタに困ることはありません。
不思議ですが、本当の話です。
これは、私の実体験から、お話ししています。
自分の部屋のほうが静かなのに仕事が進みません。
しかし、外なら、うるさいので仕事に集中できないはずですが、集中できてしまいます。
なぜこれほど違いができるのでしょうか。
それは、周囲の適度なざわめきが、自然と聴覚を刺激しているからです。
できるだけ脳の広範囲を刺激したほうが、脳は活発に活動します。
部屋にこもって仕事をしていると、視覚しか刺激しません。
シーンとした自室だと、静かすぎて刺激が少なく、だんだん眠くなります。
しかし、外で本を書こうとすると、人がいて、雑談などのざわめきがあるため、聴覚を刺激します。
ざわめきの中にある他人の会話が耳に入り、自分は聞いていないつもりでも、聞いているものです。
他人の会話が、ほどよく聴覚を刺激して、脳が活発に活動し始めます。
他人の会話を聞くことで、新しいアイデアが浮かんでくるわけです。
ファストフード店なら、食事をすることもあります。
すると、味覚も臭覚も刺激します。
今日、私は朝4時に起きて、Denny'sで本を書いています。
カルボナーラを食べてから、執筆しているところです。
いつも通っているDenny'sには、ネズミのような店長がいます。
その店長は、マナーがよくて、紳士的な態度で、注文を受けてくれます。
素早く動いて接客をしていると、面白おかしく、でもかっこよく映ります。
ほかの多くのお客さんを手際よく接客したり、新しく入ったアルバイトの人を指導したりします。
そういう人の、そういうところを見ていると、ふわりとアイデアが思い浮かびます。
外は、刺激の宝庫です。
視覚、聴覚、味覚、臭覚、触覚。
外のほうが脳を広範囲に刺激するため、頭の回転がよくなります。
浮かんだアイデアをもとに、また私は新しい文章を書くのでした。