車の運転免許を持っていない人が、突然、車を運転すれば、どうなるかは言うまでもありません。
うまく走れないため事故を起こすのは、時間の問題ですね。
車を運転するためには、運転免許が必要です。
運転免許を取得するために教習所へ通い、徹底的に交通ルールを学び、車の運転を体に染み込ませます。
交通ルールと車の運転が、共にできるようになって「運転免許証」が与えられ、公道で運転することができるようになります。
このルールのおかげで交通安全は保たれ、秩序が整えられています。
しかし1つだけ、運転免許もなく突然運転させられるという「とんでもない事例」があります。
あなたの人生です。
この世に生まれたあなたは、まさに無免許の状態です。
人生という道を、いきなり運転しているのです。
生まれて数年は、親からの保護のおかげで、社会のルールを知らなくても何とか生きていけます。
しかし、物心がついてくれば、自分で自分をコントロールしなければならなくなります。
どう自分を管理して、どのような道を歩んでいけばいいのかは、すべて自分しだいになります。
慣れてもいない、知らないことばかりですから、人生では事故が多いのです。
喧嘩、悩み、妬み、恨み、怒り、焦り、失敗。
すべて事故です。
運転免許を持っていない人が起こす事故のように、心の運転免許を持っていない人が起こす事故なのです。
どう自分をコントロールして、折り合いをつけていけばいいのかわからないから苦しみが発生します。
人生には「心の運転免許」がないため、とんでもない運転で人とぶつかったり、喧嘩や悩みに苦しんでいたりする人が大勢います。
すべて、自分をうまくコントロールができていないからです。
車はルールを教わってから道路に出ますが、人生は突然この世に誕生するので、どう歩めばいいのかわからないのです。
「車の運転免許」の前に、まず「心の運転免許」から取得しましょう。
「心の運転免許」のほうが、はるかに大切です。
自分をうまくコントロールして、管理できるようになるということです。
悩みの根底は、すべて自分にあるのです。