あなたは、殺人犯から追われて逃げている。
走っても走っても、追いかけてくる。
「もうダメだ。追いつかれる。殺される……」
そんなとき、ぱっと目が覚める。
実は、夢であったことに気づく。
しかし、呼吸は荒く、心臓は激しく鼓動し、全身は汗でびしょ濡れになっている。
「なんだ。夢だったのか……」
夢を見ている間は、夢だとは気づきません。
現実ではありません。
しかし、ありもしない現実に、体が反応しています。
実は、夢から覚めてあなたが見ている現実も、まだ夢の中なのです。
起きている状態さえ、まだ夢の中です。
「はあ? 何を言っているんだ? 現実は現実だろ」
夢を見ている最中は、夢だと気づかないように、あなたが今、現実だと思っていることも実はまだ夢の最中なのです。
それに、なかなか気づけない。
信じられないかもしれませんが、事実としてお伝えします。
あなたが見ている現実が、まだ夢であるテストをさせてください。
簡単な質問をするだけです。
以上の項目に、1つでも当てはまる項目があれば、あなたはまだ夢の中という証拠です。
幻であり、幻想であり、夢だからです。
あなたは、死の直前に、ようやく夢に気づくことでしょう。
「もうこれで私の人生は終わりだ。人生が終わり……?」
「今まで手に入れたお金、家、地位や肩書、自分の肉体。何もあの世へ持っていけないではないか」
「持っていけもしないことに、私はこれまで一生懸命になっていたのか……夢だった、幻だった……」
死の直前になり、ようやく「目が覚める」のです。
大して意味のないことに、振り回され、一生懸命になり、対立や競争をしていたのです。
そんな状態は、夢の中で呼吸が荒く、心臓は激しく鼓動し、全身が汗でびしょ濡れになっている状態と変わりありません。
本当は、ないのです。
ありもしない現実に、もがき苦しんでいた状態です。
死の直前になり、私たちはようやく目が覚めるのです。
ありもしないことに、今までずっと振り回されていたのだと。
臨死体験をした人には、死にそうになった体験と引き換えに、現実という夢から覚めている人が多いものです。
「あの世へは何も持っていけない」ということを体感したため、幸いに一命を取り留めた後、献身的な活動をする人が多い。
夢から覚めると、現実が変わります。
別のものを求めるようになります。
お金でもなく、地位や肩書、見栄、プライドでもありません。
さらなる愛を求めるようになります。
「個と全体の一体化」を求めるようになるのです。
それを悟ることができた人こそ、本当に現実を生きることができるのです。
本当の現実は、愛しかありません。
そもそも私たちは1つなのだということに気づき、それに従う生き方をしようとします。
お金より、地位や肩書プライドより「あなたと私のつながり」、それだけでいいと思うようになるのです。