対立は、境界線を作ることから発生します。
境界線を引っ張るから、区別されてしまい、別々の存在としてわかれます。
たとえ同じ存在でも、境界線を引っ張ってしまったがために、2つにわかれて対立し合うことがあります。
風船の中に入っている空気は、外にある空気と変わりません。
風船の中に入っている空気も、外にある空気も、同じものです。
しかし、ゴムで境界線を引っ張ってしまったがために、別々のものであるかのように映ってしまいます。
しかし、風船を割ってしまえば、中の空気と外の空気は一瞬にして、同化してしまいます。
それもそうです。
元は同じものだからです。
私たち人間も同じです。
私たちは、それぞれが別々の名前を持ち、別々の顔を持ち、別々の肉体を持つことで、個人として別々の存在とされています。
しかし、元は肉の塊であり、原子の組み合わせであることには変わりありません。
しかし、名前や顔が違うために、まったく違うタネから生まれた生物のように見えます。
私とあなたは、別々の存在のように見えますよね。
しかし、実は、同じ素材からできています。
顔つきが違い、2つにわかれても、本当は同じ存在です。
風船が2つあっても、中に入っている空気と、外に存在している空気は同じ空気であることには変わりありません。
ただゴムという皮によって境界線が引っ張られているために別々のものになり、個々として見えてしまうのです。