趣味の楽しさはいつ決まるのでしょうか。
普通に考えると、趣味をしているときと思われます。
ここはよく誤解されるところです。
趣味の楽しさは、趣味を「しているとき」より「していないとき」に決まります。
すなわち「本番前の準備」と「本番後の反省」です。
たとえば、旅行であれば、旅行前の準備が大切です。
日程を立てたり、ホテルを予約したり、チケットを取ったり、必要なものをそろえたりといった準備をします。
旅行の準備がばっちりできていれば、本番の旅行を楽しめるようになります。
旅行から帰っても、まだ終わりではありません。
きちんと荷物の後片付けを済ませます。
旅行で撮った写真を整理することも大切です。
写真を確認しながら「ああ、楽しかったな」「こんなところに行ったね」と思い出し、再び感動を楽しめます。
写真の整理ができれば、素晴らしいアルバムが出来上がり、よりいっそう思い出らしくなります。
登山も、登山前の準備が大切です。
登る山を決めるところから始め、山小屋の予約をしたり、登山道具をそろえたり、登るルートを考えたりします。
トレーニングで足腰を鍛え、体力・持久力をつけておくことも大切です。
コンディションを整え、準備万端で臨めば、本番の登山を安全に楽しく行えます。
登山が終了しても、まだ終わりではありません。
登山が終わったら、第2のスタートです。
撮った写真を整理したり、登山を振り返って反省点をまとめたりなど、やるべきことをやります。
趣味の映画鑑賞であれば、あらすじを頭に入れておくのがベターです。
知識ゼロで鑑賞するより、あらすじや登場人物の予備知識を頭に入れてから鑑賞するほうが、より没入できます。
鑑賞中は中座することがないよう、お手洗いを済ませておくこともポイントです。
鑑賞が終わったら、鑑賞メモをまとめておくといいでしょう。
内容を振り返って感想を書くと、いろいろなシーンが思い出され、気持ちのいい余韻を楽しめます。
新たな発見があったり、記憶にも残りやすくなったりして、映画鑑賞の楽しみがアップするのです。
スポーツ観戦も、試合前の情報収集が大切です。
選手のプロフィールや過去の成績といった予備知識を入れておくといいでしょう。
予備知識が頭に入っていれば、わくわく感・どきどき感がますます高まります。
現地で応援するなら、応援グッズの準備も大切ですね。
ばっちり準備ができていれば、本番をより楽しく観戦できます。
観戦をした後は、プレイ内容を振り返り、ノートや日記にまとめておきます。
ただ観戦して終わりではなく、きちんと書き残しておくことで、良い思い出となります。
仕事のプレゼンでは、本番前の準備・本番後の反省が重要ですが、趣味でも同じです。
趣味の楽しさは、どれだけ準備ができているか、どれだけ反省ができているかで決まります。
趣味をしていない時間だからといって、ぼんやりしてはいけない。
「すでに趣味は始まっている」という考え方を持つことです。
必要最低限の準備より、十分な準備を心がけたい。
1カ月前であっても、1カ月前なりにできることがあるはずです。
趣味をしていない時間だからこそ、本番に向けてしっかり準備を整えてしていきましょう。
本番が終わったからといって、気を抜いてはいけない。
少しおっくうな気持ちもあるかもしれませんが、ここが踏ん張りどころです。
無事終わったとしても、反省したり、整理や片付けがあったりするはずです。
やるべきことをやることで、気持ちのいい余韻を楽しめるようになります。
本番前の準備ばかりに意識を向けがちですが、本番後の反省にも意識を向けてください。
余裕があるかぎり、できることをやりましょう。
趣味の楽しさは、趣味をしているときより、していないときで決まるのです。