「頑張って勉強しなさい」
学生時代、先生から、何度も言われてきた言葉です。
学校では、テストの点が良い人は評価されます。
点数がよければよいほど「いい子だね。すごいね」と言われていたものです。
それを聞いていた私も「勉強すれば、幸せになれるんだ」といつしか思い込んでいた。
ところが、23歳になり、社会に出てから私は驚きます。
学校で「頭がよければそれでいい」という法則が、社会では通用しません。
低学歴の人が、高学歴の人に仕事を教えているということがあります。
また仕事はできなくても、みんなに愛されている社員もいます。
頭のいい人ほど、仕事を任され、残業することになり、家族と過ごす時間も友人と会う時間もなく、顔が青ざめている人がいます。
一方、仕事ができない代わりに明るい個性で幸せそうにしている人もいます。
「あれ、頭のいい人のほうが、幸せになれるんじゃなかったっけ」
私は、ふと疑問を抱きます。
学校では学校のルールがあり、社会には社会にルールが別にあることを、そのとき初めて知ったのでした。
社会では、次のような人たちが評価されています。
案外、頭の善しあしとは関係ないものです。
上司と呼ばれる人には、頭の悪い人がたくさんいます。
では、何が評価されるのかというと、人間関係が上手であったり、仕事のやり方や、要領がよかったりするところです。
必ずしも、知能指数が高い人というわけではありません。
かわいがられる人は、上手に世渡りができますが、頭がいい人とは限りません。
しかし、かわいがられるたびに周りから教えてもらえるため、そのうち仕事ができるようになるのです。
かわいがられるがために人間関係の潤滑油になり、人から慕われます。
学校は、まったく勉強主義の世界です。
その反面、社会は人間関係重視の世界です。
こうしたことを、私は学生時代に、先生にまったく教えられることはありませんでした。
「勉強しなさい。我慢しなさい。頑張りなさい」
「もっといい点を取りなさい。いい大学に入りなさい」
学生時代にこうしたことを何度も言われてきたため、そう信じ込んでいました。
今回は、こうした「学校では教えてくれない大切なこと」を紹介します。
今ここであげた「頭がよければ、幸せになれるわけではない」は、ほんの一例です。
日々のニュースを見ていれば、高学歴の人やお金持ちの人が自殺した話はよく聞きます。
おかしいと思いませんか。
私は、社会に出てから始めの数年間は、本当に苦労しました。
何に苦労をしたのかというと、学校とはまったく別の世界だからです。
小学校から学校のルールに慣れていた学生が、突然社会に出ると、たいていはアレルギーを起こします。
「なぜこんな大切なことを、学校では教えてくれなかったのだろう」
そう思ったことを、ここで紹介します。
学校では教えてくれない大切なことが、本当に大切なことだったのです。