「私のミスで起こったトラブルなので、私がやります」
そう言って、自分が起こしたトラブルを、自分ですべてやろうとする人がいます。
自分が犯した失敗は自分に責任があるので、人に頼らず、自分一人で何とかしようとするのです。
もちろん自分のミスで起こったトラブルは、自分で対処するのが基本でしょう。
社会には「自分の尻は自分で拭く」という自己責任主義の考え方があります。
「自分の責任は自分で取る」という意味です。
しかし、自分一人の力にも限界があります。
トラブルから逃げず、責任を持って取り組む姿勢は素晴らしいですが、自分一人で行うのが正しいとは限りません。
トラブルが起こったとき、まず自分の力で対処します。
ただし、困難や限界を感じるなら、無理をせず、潔く人の力を借りることが大切です。
生きていくうえで、トラブルが起きない人生はありません。
誰でも必ずトラブルは経験することです。
「自分の尻は自分で拭く」という自己責任主義にとらわれていると、本当に困った状況のとき、人に助けを求められなくなります。
「自分の尻は自分で拭く」が、正しいとは限りません。
自分のミスで起こったトラブルとはいえ、無理なときは、潔く人に助けを求めましょう。
自分だけで対処できない量なら、周りの人に声をかけ、手伝ってもらいましょう。
自分の知識・知恵に不足を感じるなら、上司や先輩にアドバイスを求めてみましょう。
法律の関わる専門的な仕事で自分の手に負えないなら、その道の専門家にお願いしましょう。
なんでも自己責任主義に縛られないことです。
自己責任主義は、基本ですが、絶対ではないということです。
一番大切なことは「とにかくトラブルを解決すること」に尽きます。
自己責任主義が自分にとって大切なことだとしても、トラブルのときは柔軟な考えを持ち、臨機応変に対応したい。
「自分の尻は自分で拭く」という考え方に固執したせいで、トラブル解決が遅くなったりできなくなったりしては本末転倒です。
自己責任主義に固執せず「解決のためにあらゆる手段を尽くす」という姿勢で臨むのがベストです。