トラブルのときよくあるのが「早くしなければ間に合わない」と思うことです。
トラブルのとき、たっぷり時間がある状況はなかなかありません。
むしろ時間が限られている状況がほとんどです。
残り時間が少ない状況のときは「早くしなければ間に合わない」と思うもの。
当たり前のことではありますが、ここが落とし穴です。
これほどタイムプレッシャーを感じる言葉はありません。
心臓に悪い言葉です。
「早くしなければ間に合わない」と思えば、誰でも焦りを感じるもの。
トラブルのときはまず落ち着くことが第一ですが「早くしなければ間に合わない」と思うと、逆効果です。
落ち着いて行動しようにも、タイムプレッシャーを感じると、かえって焦りや緊張を促してしまいます。
落ち着かなければいけないとき、焦りを助長させる言葉はNGです。
「早くしなければ間に合わない」は、事実であっても、考えないほうがいい言葉なのです。
では、残り時間が少ないとき、どう考えるのがいいのでしょうか。
別の言葉に言い換えましょう。
「早くしなければ間に合わない」は「最善を尽くす」と言い換えましょう。
いったん時間のことは忘れます。
代わりに、とにかく目の前のことに全力投球することだけ考えるのです。
「最善を尽くす」と思えば「できるかぎりのことをする」という姿勢になります。
そして「今」「ここ」に全神経を集中できます。
最善を尽くす姿勢になれば、余計な焦りを感じることがなくなり、高いパフォーマンスを発揮できるようになります。
結果として、最短で最高の仕事を実現できるのです。
間に合うかどうかは、後の話です。
仮に間に合わなかったとしても「最善を尽くした」と思えば、悔いはありません。
やるだけのことはやったので、すっきりした気持ちになれるのです。