買い物のとき、スーパーを何カ所もはしごする人がいます。
理由は「少しでも安く買いたいから」です。
スーパーごとに食品の値段が少し異なります。
「Aの食品はこの店で買おう。Bの食品はこの店で買おう」と、最安値で手に入れるため、何件もスーパーをはしごするのです。
時にはわざわざ遠くのスーパーまで足を運ぶこともある。
3件以上のスーパーをはしごする人もいるようです。
何件もはしごをして、本人は「安く手に入った」「お金を節約できた」とご満悦です。
一見すると、賢い買い物をしているように思えますが、実際は疑問です。
本当に賢いことなのか、一度冷静になって考えてみることです。
スーパーをはしごすればするほど、移動時間が余分にかかります。
遠くのスーパーに行くと、ますます移動時間がかかります。
時間はお金よりも貴重です。
お金の場合、失ってもまた稼げばいいですが、時間の場合、失ったら何をどうやっても取り戻せません。
いくら安く商品が手に入っても、無駄な時間が生まれては意味がありません。
そもそも本当に節約になっているかも疑問です。
見落としがちなのは「ガソリン代」と「衝動買い」です。
車で移動する場合、移動距離が長くなるにつれて、余分にガソリン代がかかります。
スーパーのはしごでせっかく安く購入できても、余分にかかるガソリン代で帳消しとなるのです。
そして、お店をはしごして安い商品や割引商品が見つかると「お得だから買おう」となりがちです。
つい財布の紐が緩んで、買うつもりがなかったものを買ってしまいます。
どれだけ安く買えても、余計な買い物をしては節約になりません。
安く買うためのはしご行為が、かえって出費が増やす結果となるのです。
お金の節約だけでなく、時間の節約も考えましょう。
節約をするなら、お金より時間を優先させることです。
よほど安い食品があるなら別ですが、微々たる節約のために何件もはしごをするのは得策ではありません。
「あるかな?」と思ってスーパーに行き、食品がなければ、結局時間を無駄にしただけになります。
無駄な時間を生まないためにも、買い物はできるだけ1カ所で済ませましょう。
できるだけ品揃えの良いスーパーに足を運びます。
1カ所で買い物を完結できれば、余計な移動がなくなるので、時間の節約となります。
意外なことですが、買い物を1カ所で済ませると、お金の節約につながることがあります。
スーパーのはしごをやめることで「ないものは買わない」という考え方になります。
安いものがあるとつい手が伸びて買ってしまいますが、なかったり売り切れていたりしていれば、どうしようもありません。
「ないものは仕方ない」と潔く諦めることになります。
買い物の量が減り、結果として節約になるのです。
時間とお金の節約のためにも、買い物はできるだけ1カ所で済ませるほうが、実は賢いのです。