子どものころにあったよいことは、永遠に続くように考えてしまいがちです。
仲のいい友人、人間関係、住む場所、家の周りにある草木などです。
しかし、実際は、同じことが同じ状態でずっと変わらず永遠に続くことなんてないのです。
時間が進み、時代が変われば家の近所にあった大きな木、池、家がなくなり、もう同じものを見る機会が二度となくなります。
年を重ねていけば、友人関係も変わり、学校も変わり、趣味も変わり、価値観も変わり、恋愛も変わります。
すべてが時とともに変化をして、同じことがずっと続くわけではないことを若いうちから知り、覚悟しておく必要があります。
つまり「変化に強い人間」に、若いうちになっておくことが大切だということです。
よいことも悪いこともずっと続くわけではなく、単なる変化の一部であり、そうなることが自然なのです。
私は小学校時代に付き合っていた友人関係と、今現在の友人関係はまったく異なっています。
子どものころに「この人と一生友人だ」と思っていた人とも、成長に伴い学校や仕事も別の道を歩むと、連絡を取らなくなりました。
あれほど仲がよかったのに、まったくの音沙汰なしです。
時間が進み、成長が進んでいけば、当然変化も同じように進んでいくのです。
同じ人間関係がずっと続くということはないのです。
また家の周りの風景も、ずいぶん変わりました。
以前は草が生え、川が自然のまま流れていたのに、今ではコンクリートで固められた川になり、草や木も少なくなりました。
失恋をして絶望があっても、永遠に続くわけではなく、時間とともに立ち直ってしまいます。
今では、けろりとしているほどです。
若いうちから良いことも悪いことも永遠ではないことを、知っておく必要があるのです。
今の私の状態でさえ、10年後には同じとは限りません。
おそらく人間関係も変わり、住んでいる場所も変わり、やっている仕事も変わっているかもしれません。
私にもわかりませんが、ただ間違いないことは「何かが必ず変わる」ということだけです。
万物は川の流れのように流転しており、同じ場所にじっとしていることはあり得ないのです。