日常では、大きな不幸に見舞われることがあります。
事故、事件、病気。
大きなミス、重大な失敗。
人間関係のトラブル。
自分に落ち度がある場合もあれば、不可抗力もあるでしょう。
そんなとき「何て自分は不幸なのだろう……」と嘆きたくなります。
もちろんそれは正直な気持ちであり、ありのままの心の叫びでしょう。
不幸に見舞われると、大きなストレスを受け、しばらく気持ちが落ち込みます。
人生に起こった悲劇を悔しがります。
対応に手間暇がかかり、面倒が増えます。
いらいらしたり悲しくなったりして、惨めな気分になるでしょう。
しかし、その出来事を「不幸」と決めつけるのは早すぎます。
不幸に感じても、不幸が確定しているわけではありません。
不幸に見えるのは現在から見ているからです。
視点を変えてみましょう。
その出来事を、現在からではなく、未来から見てみるのです。
未来からその出来事を見ると、感じ方が変わります。
たとえば、事故に遭って入院したとします。
自由を制限され、人生がしばらく停滞します。
治療費がかかったり、周りに迷惑をかけたりするでしょう。
心が不安に包まれ、悲しみに暮れます。
痛みに苦しみ、ストレスに悩み、不安定な日々が続きます。
そのときは不幸のどん底かもしれませんが、現在から見ているから、不幸に感じるだけです。
視点を変えて、現在ではなく、未来から見てください。
もちろん未来はまだわかりませんが、あくまで未来の自分がいると仮定して振り返ってみます。
未来のあなたは現在のあなたを見て、きっとこう思うでしょう。
「あの一件のおかげで、メンタルが強くなった。健康の重要性を再確認できた。人生の生き方が変わった」
不幸とはいえ、プラスに働くことがあります。
健康を害することで、健康意識が高まった。
右手をけがしたら、左手が器用になった。
トラブルはあったが、大切な価値観に気づけた。
不幸のおかげで得た幸福があるはずです。
どんな不幸にも、幸福の種が隠れています。
プラスになったことがたくさんあると気づくはずです。
不幸を生かせば、成長に変えることができます。
不幸をバネにすれば、飛躍に変えることができるでしょう。
現在の不幸が、未来の幸福につながることはよくあること。
ですから安心してください。
不幸ではありません。
不幸に見える幸福です。
現在から見て不幸であっても、未来から見ると幸福になります。