論理的な思考には、良い面と悪い面の両方を確認する習慣が大切です。
良い面だけを知って、それで満足していませんか。
たしかに良い面については、十分知ることができたかもしれませんが、満足するのはまだ早い。
ここで注目してほしいのは、悪い面です。
二面性を大事にしてください。
何事も、良い面だけでなく、悪い面もあります。
利点・長所・メリットだけでなく、欠点・短所・デメリットもあるはずです。
良い面と悪い面の両方を確認することで、思考のバランスが整い、より賢く判断できるようになります。
たとえば、家電量販店で家電製品を購入する場面があるとします。
店員さんによる説明は、販売促進のため、良い面だけに偏る傾向があります。
「コンパクト」
「処理スピードが速い」
「デザインがおしゃれ」
「保証期間が長い」
「今なら特別割引が可能」
良い面だけを知って「メリットが多い」「得がたくさんある」と思って即購入するのは注意が必要です。
こういうときこそ「何か悪い面もあるはずだ」と思って確認してみることが大切です。
「重さがある」
「動作音が大きい」
「消費電力が大きい」
「定期的なメンテナンスが必要」
「使いこなすには、慣れる必要がある」
最初は購入に前向きだったとしても、悪い面を知ることで考えが変わるのはよくあること。
良い面だけでなく、悪い面も確認すると、より正確な必要性を判断できるようになるでしょう。
また、海外留学を検討する場面があるとします。
海外留学には、良い面がたくさんあります。
「語学力を磨ける」
「視野や価値観を広げられる」
「現地で友人ができる」
「就職活動が有利になる」
「気分転換・ストレス発散になる」
「母国の良さを再確認できる」
その一方で悪い面もあります。
「多額の費用がかかる」
「身の危険や生活上の不便が増える」
「ホームシックになるかもしれない」
「外国語によるコミュニケーションに困る」
「卒業や就職が遅れるかもしれない」
良い面だけでなく、悪い面も考えると、より的確な判断がしやすくなるでしょう。
頭の中だけで考えるだけでなく、紙に書き出すのもおすすめです。
良い面と悪い面のそれぞれを一度紙に書き出すと、目に見える形になるので、より具体的に比較しやすくなります。
何事も、良い面と悪い面の両方を確認する習慣を身につけてください。
時には、知りたくない事実を知ることもあるかもしれませんが、必要なプロセスです。
良しあしにかかわらず、きちんと正しい現実を知っておくことが大事です。
それぞれを天秤に乗せて考えることで、実行すべきか諦めるべきか、賢い判断と良質な決断を下しやすくなります。