賢くなるためには、目先の損得に惑わされないことが大切です。
「今すぐ結果が得られる方法」と「結果が出るまでに時間がかかる方法」。
2つの選択肢があれば、どちらのほうが気になるでしょうか。
まず気になるのは、やはり即効性のある方法ではないでしょうか。
「すぐ効果が出るものは、素晴らしい」
「なかなか効果が出ないものは、よくない」
やはり即効性のある方法のほうが、効果の実感が湧きやすいため、魅力を感じるでしょう。
「1年で痩せる新ダイエット法」より「1カ月で痩せる新ダイエット法」のほうが興味をかき立てられるはずです。
深く考えることがないと、目先の損得で物事を考えがちです。
できるだけ短い期間で大きな効果を得ることができるなら、ベストに思えます。
しかし、目先の損得を軸にして考えると、短絡的な思考や判断になる傾向があります。
即効性のある方法が正しいとは限りません。
すぐ効果は得られても、長期で考えたとき、無意味だったり逆効果だったりする場合があります。
すぐ効果が出ないから無意味とも限りません。
最初は効果がなくても、後から大きな得が得られるかもしれません。
目先の損得に惑わされないためには、長期的な考え方が大切です。
たとえば、食事です。
短期的に考えるなら、安くておいしい食事を優先しがちです。
今の空腹さえ満たせば、すぐ満足感は得られますが、長期で考えるとベストな選択とは言えません。
ジャンクフードやファストフードなど、安くておいしい食事は、添加物が多くて栄養価も低い傾向があります。
「腹は満たせても、栄養は満たされていない」という状態になりがちです。
長期的に考えるなら、少し費用はかかったとしても、安全と栄養価を優先したほうが賢明とわかるでしょう。
資格取得についても同様です。
短期的に考えるなら、簡単で取りやすい資格に注目しがちです。
たくさん資格を持っていれば、就職にも有利になると思われがちですが、ここが落とし穴です。
いくら資格をたくさん持っていても、仕事に無関係の資格では無意味です。
自己満足にはなるでしょうが、就職活動の武器として生かすのは厳しいのが現実です。
長期的に考えるなら、取得に時間はかかっても、仕事に役立つ資格に絞って取ったほうが有益だとわかります。
ダイエットについても同じです。
無理な運動や急な食事制限をすると、短期で効果を得られますが、本当の成功とは限りません。
即効性のあるダイエットは、リバウンドがしやすかったり、健康に悪影響が出たりする場合が少なくありません。
本気でダイエットの成功を考えるなら、時間をかけたダイエットのほうが、リバウンドはなく健康的に痩せられます。
目先の損得に惑わされないでください。
目先の損得ばかり注目していると、足元にある落とし穴に気づかず、後悔を増やすことになるでしょう。
目先の損得を無視するわけではありません。
目先の損得を考えつつも、重点を置くのは、長期的な損得です。
長期的な取り組みは、忍耐力も集中力も必要ですが、その分だけ成功したときの利益も喜びも大きくなります。
長期的に考える習慣を持つことで、目先の損得に惑わされず、本当に大切な価値に気づきやすくなります。