記憶力はいいほうですか。
記憶力がよければ、勉強がよく頭に入り、テストで高得点を取ることができるでしょう。
よく覚えられれば、勉強がはかどるに違いありません。
しかし、頭のいい人とは、記憶力のいい人ではありません。
記憶力に自信がなくても、テストで高得点を取ることは十分に可能です。
誰にでも、記憶力が高くなる瞬間があるからです。
間違えた瞬間です。
「しまった。間違えてしまった!」という瞬間こそ記憶に残ります。
人間は、痛みや苦しみが大嫌いです。
不愉快な痛みは、肉体的なものであれ精神的なものであれ、経験したくありません。
そのため、間違いを経験したことは、今後は同じことが起こらないよう頭に残りやすい性質があります。
快感の思い出より、痛みが伴う経験のほうが、よく記憶されます。
いい思い出より、悪い思い出のほうが思い出しやすいのは、そのためです。
記憶力が弱くても大丈夫です。
その分、たくさん間違いを経験すればいいのです。
恥をかいたり、悔しがったり、苦しんだりすることが大切です。
たくさん間違いを経験すればするほど、よく頭に残ります。
クラスで一番頭のいい人とは、クラスで一番間違えた人です。
たくさん勉強するとたくさん間違えるようになり、頭にもよく残ります。
たくさん間違えた人が、最終的に最も賢くなれるのです。