ワインがビールと大きく異なる点の1つに「価格幅の違い」があります。
ビールはブランドが異なっても、どれも同じような価格です。
しかし、ワインは、価格の幅が広い。
安いものはボトル1本で1,000円以下ですが、高いものは10万円以上のものもあります。
さらに店頭ではあまり見かけませんが、100万円以上のワインもあります。
幅が広いですね。
なぜこのように、価格に開きが出るのでしょうか。
それは、次の3つの要因が関係しています。
ワインは、ブドウの品種や生産方法が多種多様です。
特においしさを引き出そうとすると、それだけ品質の高いブドウを選び、生産に手間をかけようとします。
また、生産方法によっては、人手がかかったり設備が必要であったりするため、生産コストに大きな違いが生まれます。
やはり一般的にはおいしさを引き出そうとすると、よいブドウを選ぶことになり、手間暇を惜しみません。
どれだけよいブドウを選ぶか、どれだけ手間暇をかけるか。
このように生産コストによって、価格幅ができやすいのです。
基本的にワインは、ビールより高価です。
ビールより安い例外もありますが、基本的に同じ量を比べた場合、ビールより値段が高いはずです。
ワインは、ビールとは異なり、安価に大量生産できるものではないからです。
その年に採れるブドウの数には、限りがあります。
たとえば、2010年のワインなら、2010年に収穫したブドウしか使えません。
天候の状況により、ブドウがあまり採れない年は、需要に対して供給が追いつきません。
その結果、希少価値が生まれ、価格が跳ね上がるのです。
ワインの値段を上げている理由は、生産面の話だけではありません。
「富の証し」や「投機の対象」として使われる場合があり、より価格が上がっていくのです。
ワインは、時間をかけて熟成させることで味わい深さが引き出されます。
そのため、一般的に古いワインほど味に深みが出て、価格も跳ね上がります。
希少価値である事実が知れ渡ると、さらに高額な値段で取引されるようになり、希少価値に拍車がかかるという繰り返しです。
一気に値段が跳ね上がるのです。