「おや。ワインがさっきより、おいしくなったような気がするな。気のせいかな」
レストランでワインを楽しみながら食事を進めるにつれ、ワインの味が変わったかのような印象を受けた経験はありませんか。
どんどんワインがおいしくなっているような気がするのです。
もちろん食事との組み合わせや同席者との会話が弾んだ影響もあるかもしれませんが、この感覚は間違いありません。
実際、本当にワインの味わいが深くなっているはずです。
ワインは開けた直後が一番おいしい、と言う人がいます。
もちろん開けた直後もおいしいですが、開けてしばらく経ったほうがさらにおいしくなります。
リンゴやバナナを思い出しましょう。
リンゴをむいた瞬間に食べると酸っぱいですが、少し時間が経ってから食べると、酸化した影響で適度な甘みが増します。
バナナをむいた直後もおいしいですが、しばらく放置して酸化を促進させたほうが、甘みが増します。
これが俗にいう「食べごろ」です。
ワインも同様に「飲みごろ」があります。
開けた直後ももちろんおいしいのですが、開けた後しばらく時間を置いたほうが、もっと深みが増して味わい深くなるのです。
ワインは、コルクをあけてしばらく経つと、おいしくなります。
この辺りの目安が飲みごろと言われます。
フルコースでワインを飲む機会があれば、少しずつ味が深まるプロセスを楽しんでみましょう。