私が小学生のころ、実家では雑種犬を1匹飼っていました。
犬を飼っていると、散歩が日課になります。
日によっては、家族のみんなで散歩に出かけることもしばしばありました。
家族とはいえ、よく口喧嘩をします。
しかし、犬と散歩の途中だけは、不思議と口喧嘩をすることはありませんでした。
それはなぜか。
常に犬が仲裁に入ってくれるからです。
「やめなさい」と犬が声を出すわけではありませんが、しっぽを振ったり飛びついたりなどして、2人の間に割り込んできます。
犬は、人間が対立し合っているのはきちんと理解します。
理性的に話をする人間に対して、犬はまったく無邪気です。
その無邪気さがいい。
理性と理性の間に無邪気が割り込むと、ちょうど中和される形になり、落ち着いた会話がしやすくなります。
無邪気な犬は、無邪気だからこそ、素晴らしい仲介役になれます。
犬と散歩をしているときに、喧嘩はできません。
家族と犬の散歩をしている間は、落ち着いて物事の話ができます。
のんびり散歩をしながら、無邪気な犬のおかげで家族との会話が弾みます。
犬との散歩は、親と話をする絶好の機会なのです。