「子どもに生きる力を身につけさせたい」
親は、子どもを健全に成長させ、自立を促したいと願うでしょう。
子どもと比べれば、親ははるかに年上です。
寿命で考えれば、親のほうが先にこの世を去ることになります。
親が子どもを育てるのは、自分がこの世から去った後も、1人で生きていけるだけの力を子どもに身につけさせるためです。
それが教育です。
しかし、この生きる力を身につけさせるための教育とはどんなものなのか。
抽象的でわかりにくいと思います。
そこで子どもに「外遊び」をおすすめします。
家の中での遊びではなく、外に出て、友人と一緒に野原や川や公園などで遊びます。
このとき、自然と子どもは生きる力を身につけます。
外遊びには、子どもが生きる力に必要な要素がすべて備わっているからです。
たくさんありすぎて、すべてを紹介しきれませんが、たとえば、川の浅瀬を例に取りましょう。
子どもが川の浅瀬で遊んでいると、珍しい魚を発見する。
その魚をどうにかして捕まえたい。
そういうとき、子どもは頭の中で試行錯誤します。
「どう魚を追い込んでいこうか」
足の踏み場に気をつけながら、川の水の流れを読みつつ、魚の独特の動きを観察して、追い込む。
友人がいれば、コミュニケーションを取りながら協力することになるでしょう。
もちろん初めからうまく行くはずがないですから、何度も挑戦するはずです。
これはすべて、子どもにとっていい刺激です。
単に川の浅瀬で興味のある魚を捕まえようとするだけでも、子どもには体・心・頭のすべてをフル稼働させることになります。
これは一例です。
外には、さまざまな遊びや発見がたくさんあります。
公園で珍しい花を見つけたり、野原で美しい花を見つけたり、土の上を這っている見慣れない昆虫を見つけたりなどです。
五感を通して観察したり感じたり考えたりすることで、知らず知らずの間に思考力を身につけることができます。
まさに外遊びは、生きる力を身につけるための修行の場。
外遊びには五感を刺激する要素はもちろんのこと、子どものやる気や集中力を発揮させるすべての要素が盛り込まれています。
だからこそいま一度、外遊びをおすすめしたい。
どんどん子どもを外で遊ばせ、さまざまな刺激を与えてあげましょう。
それが、子どもに生きる力をつけさせる第一歩になるのです。