ときどき読者のかたから「次から次へとよく書くネタが出てきますね」と言われることがあります。
実は、私も「よくこれだけ書くよな」と思っています。
次から次へとネタが出てくるのは、私にとっても不思議な感じです。
出そうと思って出しているわけではありません。
なぜか、急に出てきます。
書いているうちに「こういう方法もあるな。そういえばこういうのもある。ほかのやり方もあるなあ」と、考えが広がります。
広がって、止まらなくなります。
その結果、次々と自然と出て、気づけば何百何千と出ています。
量の多さに驚いているのは、読者より、実は私かもしれません。
クリエイティブな仕事は椅子に座ってじっとしていると出てくるようなイメージがありますが、実際は違います。
手や足、頭を働かせているときに、自然と「こうしてはどうだろうか」という発想が、急に出てきます。
何かをやり始めたら、自然と話が大きく膨らむものです。
たとえば、好きな洋服を買いにデパートに行くこともあるでしょう。
たいてい、ほかにいい服を見つけてしまい、2着も3着も買ってしまう。
そうするうち、デパートに来たついでだからと、靴やカバンを見て回ったりしてしまいます。
初めはまったく頭の片隅にもなかったことが、行動しているうちにやる気が出て、話も大きくなり、行動が広がります。
椅子に座って「話を広げよう」と思っても全然広がらないのに、手足を動かし、頭を動かすうちに、自然と広がります。
とにかく体を動かす。
とにかく好きなことをやってみる。
すると、当初、思っても見ない現実が、次々と発生します。
人生は、思っても見ない方向へ動き始めるのです。