執筆者:水口貴博

子どもの「外遊び」のすすめ

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体験を優先すると、必ず後で追い上げる力になる。

体験を優先すると、必ず後で追い上げる力になる。 | 子どもの「外遊び」のすすめ

日本は、学歴社会です。

最近では崩れつつありますが、やはり就職の際、高学歴が有利に働くという現実は確実にあります。

学歴が重視されるというのは、まだ根強く残っています。

また日本だけではなく、他の国でも、学歴を重視している国も多くあります。

アメリカ、イギリスも学歴社会です。

特に韓国は、日本以上に学歴に厳しいといわれます。

そうした学歴社会が前提にあるため、わが子に早くから勉強をさせようと、焦ってむきになる親御さんがいます。

「勉強優先型の育て方」です。

小学校から義務教育が始まりますが、もっと早い時期である幼稚園から塾に通い、英才教育に力を入れるという話をよく耳にします。

ほかの人より早くから勉強を始めることで、誰より早くスタートダッシュができ、テストで良い点を取らせようとします。

一見すれば、たしかに効果が認められる方法の1つと言えるでしょう。

小学校で学ぶ読み書きを、幼稚園のうちから学んでおけば、小学校に入学してから成績が上位になるのは間違いありません。

同様に、早くに勉強する習慣が、中学・高校・大学でも有利に働き、大学受験や就職にも影響します。

しかし、本当にそうした学歴優先型の育て方でいいのでしょうか。

私は、これが理想的な育て方とは思えません。

机の上だけが、勉強のすべてではないからです。

特に幼児期は、外での遊びを重視するほうが、学歴社会のレースは少し後退しますが、必ず後で伸びます。

豊富な経験は、学校のテストには反映されませんが、人生の至る所で反映されます。

友人とたくさん遊べば、人との付き合い方や適度な距離感を学ぶことでしょう。

また多くの経験によって、話題が豊富になったり、気持ちを理解しながら話を聞いたりできるようになります。

机上の勉強以外の部分が重要です。

それは学校のテストの点に表れない部分です。

しかし、人生では必要な要素です。

そういう人間関係がうまい人が、勉強でも友人と協力して情報交換ができて、効率のいい勉強が進められるようになります。

遊び方がうまくなれば、ストレス発散もうまくなり、長丁場の受験を乗り越える力になるでしょう。

後で追い上げる力になります。

スタートこそ出遅れることになりますが、後からぐいぐい伸びて、トップを出し抜くことができるはずです。

子どもの「外遊び」のすすめ(22)
  • 遊びと体験を優先させて、後で追い上げる。
立って歩けるようになれば、外遊びをしてもいい時期。

子どもの「外遊び」のすすめ

  1. 外遊びには、子どもが生きる力に必要な要素がすべて備わっている。
  2. 家の中のゲームだけでは、生きる力を身につけられない。
  3. 自信は、外で遊んでいれば、自然と身につく。
  4. とりあえず行動していれば、自然と話は広がっていく。
  5. 現代は豊かだ。
    それをわからせるには、野外キャンプの体験が一番。
  6. 進んだ現代社会だからこそ、昔の遊びを教える価値がある。
  7. 力任せでは勝てない昔のゲームでは、慣れた大人ほど有利になれる。
  8. 四季のある日本だからこそ、特に外遊びはおすすめ。
  9. なぜ大都会ほど、大自然があるのか。
  10. 自然の音を聞くと、子どもは強く育つ。
  11. 旅行が難しいなら、せめて日帰りのピクニックくらいならできるはず。
  12. 犬と散歩しているときに、口喧嘩は起こらない。
  13. 畑仕事を手伝わせると、不思議と味覚が研ぎ澄まされる。
  14. スポーツは、体の運動だけではない。
    脳の運動でもあった!
  15. 団体競技はどれも、頭を鍛える頭脳ゲームだ。
  16. 免疫力を高めるためには、清潔すぎてはいけない。
  17. 部屋の中は、刺激が限定されやすい。
  18. 「スクリーンで見る立体」と「現実世界の立体」は、脳には似て非なるもの。
  19. どんなにテレビが進化しても、現実世界の刺激にはかなわない。
  20. エアコンは、人の生活を便利にする。
    しかし、頼りすぎると不便にする。
  21. 国語の読解力は、経験が豊富なほどイメージが鮮やかになる。
  22. 体験を優先すると、必ず後で追い上げる力になる。
  23. 立って歩けるようになれば、外遊びをしてもいい時期。
  24. 子どもが泥んこになって帰ってくるのは、一生懸命に外で遊んで帰ってきた証拠。
  25. 真っ暗闇だからこそ、あらゆる怪物をイメージさせられる。
  26. なぜ、ウォーキングマシンは、続きにくいのか。
  27. 門限があるから、遊びの密度が濃くなる。
  28. 私たちには「新しい刺激に触れて、自分の領域を広げたい」という野心と冒険心が眠っている。
  29. 子どもの持ち物に名前さえ書いておけば、迷子になっても怖くない。
  30. 成長のために「遠くへ行ってみたい」と思う子ども。
    安全のために「遠くへ行くな」という親。
    この矛盾が問題だ。

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