外遊びは、子どもの成長にいいというお話をしました。
これは人種を越えて、世界のどこでも同じです。
特に日本の場合は、世界の中でも外遊びをすると、他の国以上に「いいこと」があります。
日本には、世界でも珍しい四季がはっきりした国という点です。
季節ごとに変化が大変大きい。
春には、美しい桜が満開になります。
あっという間に咲いたと思えば、すぐ散ってしまう光景に独特のはかない美しさを感じる機会になるでしょう。
じめじめした梅雨がきて、その後は本格的な夏の始まりです。
夏には燃えるような炎天下になり、汗が噴き出て止まりません。
暑い夏に外で遊び、たっぷり汗をかくのもいいでしょう。
汗をかくというのは、体温調整を鍛える大切な機会です。
もちろん熱中症には気をつける必要はありますが、多少の暑さに耐えられるだけの強さは必要です。
しばらくすれば、秋になり紅葉の季節です。
涼しい季節になり、読書や趣味に専念しやすくなります。
外に出て、道端をぼんやり歩いているだけでも、色鮮やかな紅葉を楽しめます。
年末に向けて、次第に寒さが厳しくなり、本格的な冬の到来です。
雪が降り、寒さをたっぷり感じ、震えが止まらなくなります。
たとえ寒くても、外で体を動かして遊んでいるうちに、体が温まり、汗がにじんでくるはずです。
雪が降れば、親子で雪合戦をすればいい。
冷たさの中に、暖かさがあります。
夏は半袖で汗を流す一方、冬には長袖であるにもかかわらず寒さに震える。
まったくもって季節の変化が激しすぎる国と言っていいでしょう。
だからこそいい。
四季の大きな変化を五感で受け止め、脳の健康によい影響を与えます。
気温の変化が大きいので、体温調整を鍛える機会になるはずです。
大きな気温の変化が、動植物にも大きな変化をもたらします。
春夏秋冬という1年に、4パターンもあります。
これが日本で暮らしているがゆえに享受できる、素晴らしい環境です。
日本には、そうした激しい外界の変化や体を鍛える環境が、初めからある国です。
どんどん外で遊んでほしいです。
そうした季節の変化、動植物の変化は、家の中では十分に感じきれません。
やはり家の外に出て、自然と体全身で受け止めて感じるのが一番です。
どんなに仮想世界が進んでも、こういう季節の変化を生々しく感じるのは、大切な子どもの成長につながります。