犬を留守番に慣れさせるのも、大切なしつけの1つです。
留守番とはいえ、ほうっておけばいいわけではありません。
犬は、飼い主とのつながりを強く求める動物です。
急に飼い主が長時間いなくなると、不安になります。
強い不安感のため、お漏らしをしたり、大声で吠えたり、家の中を駆け巡ってソファーを噛んだり破いたりするようになります。
また、そうしたことが心の傷になり、1人になることに強い恐怖感を覚えるようになります。
留守番に慣れさせるために心がけたいことが、3つあります。
ハウスは小さいのでよくないのではないかと思いますが、実は逆です。
狭いからいい。
たとえば、あなたに質問です。
広い体育館で1人になるのと、自分の部屋で1人になるのとでは、どちらが不安を感じますか。
おそらく、広い体育館で1人になったときではないでしょうか。
広い空間が「1人」という孤立感を助長させてしまい、強い不安にさらされます。
1人になるときには、多少狭くても、自分の部屋のように慣れ親しんだ狭い空間のほうが落ち着けます。
これは犬も同じです。
誰もいない広い部屋より、慣れ親しんだ狭いハウスの中のほうが落ち着けることが多いです。
ハウスの中とはいえ、いきなり3時間も1人にさせられると、不安を感じるのは当然です。
慣れないうちは、まず「3分」から始めましょう。
3分間1人にさせて、3分後にまた戻ってくる行動を繰り返します。
問題なければ、5分、10分、30分、1時間というように、次第に離れる時間を長くします。
飼い主がいない状況に、ゆっくり慣れさせていきましょう。
こうすることで、飼い主はしばらく経てば戻ってくることを覚え、1人に強くなります。
いくら長時間待たせると言っても、トイレまでは我慢できません。
排泄の時間までには必ず帰宅しましょう。
幼犬のときは、数時間しかトイレが我慢できませんが、成犬になれば、半日から1日くらいは我慢できるようになるようです。
この3つを守ることができれば、おとなしく留守番ができるようになり、飼い主も安心して外出ができるようになります。