食卓の時間になれば、いいにおいが部屋中に漂います。
すると、奥の部屋で寝ていた犬が嬉しそうにしっぽを振りながらやってくる。
さすが、においには敏感です。
食事中、テーブルの周りをうろうろして、落ち着かない。
時には、おいしそうに食べている飼い主を見つめ、おねだりを要求することもあります。
犬が「僕にもちょうだい」と訴える目で見つめてくると、飼い主の心は折れてしまいそうになります。
無視するのも心苦しい。
「1つくらい与えればおとなしくなるかな」と思い、1つ与える。
すると、おとなしくなるどころか、おねだりがさらにエスカレート。
食事中、落ち着いて食べられなくなる。
こうした騒がしい状況に悩む飼い主も多いことでしょう。
どうすれば、食事中に食べ物をねだるのをやめさせることができるのでしょうか。
基本的なしつけがあります。
「食事は、先に飼い主が食べる」
まず、これを徹底しましょう。
犬の世界では、リーダーから先に食事をするというルールがあります。
飼い主が先に食事をして、リーダーであることを示します。
もし、飼い主より先に犬が食事をしたり、あるいは飼い主と一緒に食事をしたりすると、主従関係が逆転する可能性があります。
飼い主が主であることを犬にわからせるため、食事は飼い主が先にするのが基本です。
食事中、犬からどんなに食べ物を要求されても、無視を続けてください。
とにかく無視する。
徹底的に無視する。
これにつきます。
「今日からしつける」と決めたら、今後食事中に一度でもおねだりに応えてはいけません。
おねだりに応えてしまうと、犬は「しつこく要求すれば思いどおりになる」と思い、食事中のおねだりがさらにエスカレートします。
飼い主は心を鬼にして、食事中いくら犬からおねだりをされても、無視です。
「自分ばかりが食べて、悪いなあ」と思いますが、それこそしつけの厳しさを考えることです。
これをしばらく続けてください。
しばらく続ければ、犬はどんなにおねだりをしても無駄であると覚えるはずです。
飼い主が食事を終われば、次に犬へ食事を与えます。
犬は「食べ物をもらえないわけではない。飼い主の食事が終わるまで待とう」と辛抱ができて、食事中におとなしくなります。