私はある日、盲人の人がみなおいしそうに食事を食べていることに気づきました。
何を食べても「おいしいですね」と言って、幸せそうです。
食べているものはごくありきたりな食事です。
普段、私たちが食べているものと同じ食事であるにもかかわらず、味わっている様子でした。
芝居とも思えません。
私は「もしや」と思い、直感しました。
目をつぶって食事をしてみました。
すると、想像をはるかに超える感覚を体感しました。
同じ食事であるにもかかわらず、目をつぶって食事をしたほうが、はるかにおいしく感じられます。
たとえば、次の食事のとき、目をつぶってみましょう。
もちろんずっと目をつぶっているわけではなく、噛んでいる間だけ目をつぶります。
すると、驚くはずです。
食事の内容はまったく変わっていないにもかかわらず、なぜか味が強く感じられるはずです。
私たちは目があるから、せっかくの味が感じにくくなっています。
もちろん食事の美しい色合いを、目で楽しむ味わいもあるでしょう。
しかし、食事の本当の楽しさは、やはり「味わい」です。
味わいを十分に感じるためには、目をつぶるだけでいい。
いつもより鮮明に、深く、おいしい味を楽しむことができることでしょう。
薄味も、濃い味わいに変わるので、砂糖や醤油の量も半分で済みます。
味がよく感じられるので、食事そのものの量も少なくてよくなります。
実はスリムな人は、このことに気づいています。
スタイルがいい人は「おいしい!」と言いながら目をつぶって感動しています。
目をつぶっているからおいしさに感動できるのです。