私の知り合いに「のろさ」を悩みにしている人がいます。
「私の話し方も行動も『のろい』とよく言われる。だからいけないのかな」
たしかにその女性の話し方は、ゆっくりした口調でした。
行動も、のろのろしています。
話を聞くと、これまで何度も自分の性格を変えようと、スピードを心がけてきたとのことです。
しかし、どれも失敗しました。
自分に合っていないことは、そもそもなろうとするほうが難しいです。
実は、悩みではありません。
そもそも悩むべきところではないところで、悩んでいます。
私は「そのままでいい」とアドバイスしました。
事実、そのままでいい。
きびきび動く犬もウサギもいいですが、のろのろしたカメやアリでもいい。
どちらにも、それぞれのよさがあります。
大切なことは、今の自分を最大限に発揮させることです。
「ゆっくりしているからいけない」というのは悩みではありません。
ゆっくりした行動が最初からできるのは、素晴らしい個性であり、才能です。
その特徴を前面に出していけば、誰にも負けない魅力へと変わります。
男性の中にはきびきびした女性を好む人もいれば、ゆっくりした女性を好む人もいます。
スピードが要求される職場なら、ゆっくりした行動が要求される仕事に就けばいい。
カウンセラーのようにゆっくり話を聞くことが要求される仕事もたくさんあります。
初めから備わっている自分を変えようとするのは、神様に失礼です。
ありのままで生きていけばいい。
自分らしい味にして、誰にも負けない魅力に変えましょう。
自分が自分らしくなれ、生きるストレスが小さくなります。
そもそも自分を変える必要など、最初からなかったのです。