多くの情報に溺れないコツは、まず「目的意識を持つこと」です。
目的意識を持てば、流されることはなくなります。
「何のために勉強するのか」
「何のためにテレビを見るのか」
「何のために本を読むのか」
こうした「何のために」という課題を、いつも考えることです。
その目的があって、次に目標が決まり、自分が行うべき行動がわかります。
目的さえあれば「この情報は自分にとって必要かどうか」というフィルタリングをかけることができるのです。
その目的は、大きければ大きいほど、生活のみならず、人生も揺るぎないものになります。
たとえば、あなたが本屋に行ったときです。
本屋には、何十万冊という多くの書籍があります。
それほど多くの本の中から、自分に合った本を選べるのは、なぜでしょうか。
「目的」があるからです。
あなたは、買いたい本があって、本屋へ向かいますね。
漫画を買いたい目的があれば、漫画のコーナーへ向かい、探している漫画を手にします。
パソコンの勉強をしたい目的があれば、パソコン関連の書籍コーナーへ向かい、自分のレベルに合った書籍を選べます。
何十万もの書籍の中から、すぐ見つけることができるのは「目的があるからこそ」です。
まず、ここを押さえておきましょう。
では、もしも目的がなく本屋へ入った場合、どうなるでしょうか。
おそらく、入り口のところで立ち止まることでしょう。
なぜ、入り口なのか。
本屋の入り口は、今話題の本が山積みになり、目立っているからです。
人間は、本能として、目立つところを気にします。
目的もなくぶらぶら本屋に入った人は、本屋の入り口で目立っている本を、何気なく手に取ります。
気になるから仕方ありません。
ぱらぱらめくりますが、目立っているところに置いてある本なので、なんとなくいいことが書かれているような気がします。
ここが人間の弱いところです。
「1番目立つのだから、素晴らしい本なのだろう」
不純な動機で、本を買ってしまうことになります。
これが「流されている」ということです。
もちろんそういう本が実生活において役立つこともあります。
しかし、目的もなく、ただ目立っていたからという理由だけで買った本が、本当にその人にとって重要かというと、疑問です。
往々にして、買ってから後悔することが多いのです。
1番目立っているものが一番いいとは限らないという世の中の真実に、まず気づくことです。
最も意識してほしいことは「何がしたいのか」という目的です。
その目的さえあれば、目に飛び込んでくる情報を、手際よく処理できます。
「英語の勉強をしたいから英語の本を買おう」という目的があれば、その人は情報に溺れることはありません。
たとえ、本屋の入り口に目立つような書籍が並べられていても、見向きもしません。
「それは自分にとって必要ではない。自分が今求めているのは英語の本なのだ!」
強い意志があれば、選択と判断は容易です。
何十万冊もの本があっても、自分に合った本を探せます。
結局「目的意識があるかどうか」です。
目的がなければ「必要かどうか」というフィルターをかけることができないのです。