価値観が変わる話を、1つ、ご紹介します。
この事実を、ご存じでしょうか。
「人のために頑張る」という偽りについてです。
「人のために頑張ります」
「人さまのために、一生懸命です」
自分のことより、他人のことを優先して考える人は、優しく思いやりがあり、人間として素晴らしく感じます。
一般的にも「人さまのために」という言葉は、受けがいいものです。
あなたもこうした人は「素晴らしい人だな」と感じることでしょう。
反論できる人は、なかなかいません。
しかし、私はこれまで「人のために頑張ります」という人で、本当に輝いている人を見たことがありません。
人のために頑張っている人に限って、自分の生活は貧しかったり、家族や人間関係がうまくいっていなかったりします。
他人のことばかり考え、頑張りすぎて、自分の生活が傾いているのです。
遠くばかりを見ているから、石につまずくようなイメージです。
他人の幸せばかりを考えすぎて、自分の幸せはまったく考えていません。
自分のことを考える余裕はなくなり、生活は貧しくなります。
人のために頑張っても、自分の幸せにつながっていなければ、不幸の道を歩んでいるということです。
漢字では「人の為(ひとのため)」と書いて「偽(いつわり)」と書きます。
人のために頑張るというモチベーションは偽りであり、本当に心から人のために頑張っているわけではありません。
結局「頼りにされたい」「ありがとう」と言われたいという願望のために、人のために頑張っているのです。
頼りにされるのはいいのですが、本当に自分の幸せにもつながっているかというと、そうでもない。
「人の為」という大義名分によって、自分を偽っているのです。
灯台では、遠くを照らせば、足元が暗くなります。
人のために生きるほど、自分の生活は貧しくなってしまうのです。