「早くして!」
「まだできないの?」
「いつになったらできるの」
仕事をしていると、急いでほしいとせかす人がいます。
仕事の遅い人に鞭を打ち、少しでも早く仕上げさせようとしているつもりです。
効果はありそうですが、実はそうでもないのです。
言われる側にしてみれば、かなりのストレスになっています。
早くしろと言われれば言われるほど、当然注意が散漫になり、ミスも増える。
早くしようと思っても、その人の限界がありますから、無理なペースで走らせるとつぶれてしまうことになります。
マラソンに例えると、わかりやすいことでしょう。
マラソンでは自分のペースを無視して、早く走ると、途中で力尽きてしまいます。
自分の限界を超えるペースでは、ベストタイムどころか、ワーストタイムになります。
無理なペースでは、完走が無理になります。
その人のマイペースそのものを、少しずつ向上させていくことがマラソンです。
仕事でも「早くしろ」とせかせば、すぐベストタイムが出せるのかというと、そうではありません。
仕事の要領や手法、やり方を変えたり、その人にあった方法で進めたりすることで、少しずつペースをあげることが大切なのです。
早くとせかす人は、場の空気を緊張させ、ヒューマンエラーを発生しやすい空気を作ってしまっているのです。