私の知り合いに、モテる女性がいます。
顔も普通。
スタイルも普通。
「気が利く人になりたいけど、どうしていいかわからない」
おそらくほとんどの人が、そう感じることでしょう。
当然のことです。
私の手帳には、最後のページに特別なメモをしています。
気の利いた行動です。
実際に恩師や上司からされた「気の利いた行動」をメモにして、たくさん蓄積しています。
「気が利く」とは「相手の気持ちがわかる」ということです。
喉が渇いていたときに「お茶をどうぞ」とお茶を持ってきてもらえると「気が利くな」と思います。
相手に喜んでもらうために「何をしてほしい」と直接聞くのは、芸がありません。
昔のことで、なぜ叱られたのかは忘れてしまいました。
私が、高校2年のときです。
あるミスのため、みんなの前で先生にひどく叱られたことがありました。
いつも会社の始業30分前に来ている人が、ある日、ぎりぎりの時間で出社しました。
「今日は何かあったのかな」と、誰もが思います。
しかし、心の中で思うだけで、言葉にする人はいません。
私が花粉症で、くしゃみを何度もしていたときのことです。
仕事で確認しなければいけない資料が机の上にあるので、下を向きます。
下を向くと鼻水がだらだら出そうになるので、すぐ少し上を向きます。
一般的に家庭内には「父としての役目、母としての役目」というのがあります。
「これは父がするものだ。これは母がするものだ」という取り決めです。
しかし、これはあってないようなものです。
「立場を交代する」というのは、気の利いた人になるために必要なポイントです。
たとえば、父が母の立場になり、母が父の立場になります。
すると、父は母の子育ての難しさを理解し、母は仕事のストレスがどれだけ大変かがわかるようになります。
気の利く人になることは、連想ゲームの達人になることです。
ある結果があったとき、さまざまな原因を連想します。
その原因の解決を、先に発言や行動をすればいいのです。
むかつく人との出会いは、成長できるチャンスです。
「何てひどい人なんだろう」
「最低。あり得ない」
気が利く人になるためには、プレゼントは欠かせません。
親の誕生日のプレゼント、友人の誕生日プレゼントなど、年間を通してプレゼントをする機会はたくさんありますね。
誕生日にプレゼントをすると「覚えてくれていたんだね。さすがだね。気が利くね」と喜んでもらえます。
気が利く人には「予定より少し早く」という習慣が身についています。
予定より1つ早く行動すれば、おのずから「気の利く行動になる」と言っても過言ではありません。
ミスや間違いを防ぎ、事故を減らします。
仕事をするときには「報告・連絡・相談」が大切です。
いわゆる「ホウレンソウ(報・連・相)」です。
よくありがちなことですが、仕事で重要な情報は、誰もが上司へホウレンソウします。
ある日の電車でのことです。
隣り合わせた女性2人のこんな会話を耳にしました。
「相談があるんだけど。内緒だよ。実は○○さん、わきがだと思うの」
仕事の打ち合わせで、クライアントと一緒に食事に行くことがあります。
特に中華料理では、お決まりの光景です。
大皿1つに大きな料理が出て、小皿で分けるというシチュエーションはよくあることです。
エレベーターで面倒なのは、ボタン押しです。
デパートで1階から乗り、最上階の展望レストランまで上がろうとすると、途中の階で何度もエレベーターが止まります。
通常、ボタンの前に立つ人が、ドアの開け閉めをしなければいけません。
誰も手伝ってくれないと愚痴を言う人は、誰かを手助けしていない人です。
誰に対しても手伝おうとしないので「助けてあげよう」という気持ちになってもらえないのです。
冷たい人には、冷たく接してしまいます。
何でも、だらだら長い人がいます。
・説教をだらだら話す人
・雑談をいつまでもだらだら話す人
私たちが褒めるとき「見えるところ」にフォーカスを当てるのが一般的です。
たとえば、体型・髪型・持ち物です。
「スリムですね」
年間を通して、プレゼントを贈ったり、受け取ったりする機会は多くあります。
父の日、母の日、敬老の日、友人の誕生日。
まだまだあります。
気の利かない人は、クレームを自分で言いません。
他人に言わせます。
クレームを言うのは、面倒だからです。
トイレの洗面台を使ったら、きれいにしてから出るのがマナーです。
次に洗面台を使う人が気持ちよく使えるように、きれいにしてからトイレを出ます。
特に公共のトイレでは、そういう意識が大切です。
気の利く行動のためには、大前提として「余裕」が必要です。
余裕がなければ、気の利く行動をするお金も時間も体力もありません。
気の利く行動をするためには、最初のステップとして「余裕」を作ることがポイントです。
気の利く人は「まとめて一緒に」という習慣を身につけています。
自分の用事で行動するときに、相手の用事も一緒にできないかと考えるのです。
たとえば、友人と2人でカジュアルなレストランへ食事に行ったとします。
今は、飽食の時代です。
食べるものに困っていた戦後の時代とは違い、食べ物があふれる時代となりました。
昔は、食事があれば十分でしたが、今ではどのレストランも、質の高い料理を、素早く提供することができるようになりました。
気が利く人は、負け上手です。
負けることで、人間関係の歯車がうまく噛み合うことを知っています。
会社の付き合いで、上司と一緒にゴルフに出かけることがあります。
私が会社に入社して、間もないころです。
同じ職場に、冨本さんという先輩がいました。
10歳ほど年上で、単身赴任で大阪から来ていました。
気の利く人は、傘をあえて会社に1本置いています。
その傘は、予備の傘です。
会社に予備の傘を1本置いていると、さまざまな場面で役立つからです。
私が気を利かした行動をしようと思い始めたのは、友人の気の利いた行動に何度も助けられた経験があるからです。
親に助けられ、恩師に助けられ、友人、先輩、同僚、後輩に助けられました。
嬉しくなれば、何か自分もお返しできないかと考えます。