プレゼントを贈るときに、一番大切なことは「何を贈るか」ではありません。
「どれだけ気持ちを込められるか」が大切なのです。
プレゼントといえば、何を贈ろうかと物に対してばかりに悩みがちです。
贈り物をするときには、大きなものから小さなものまでさまざまです。
小さいものならシャープペンシル1本から、大きいものなら車、家、土地まであります。
贈り物といえば、大きいほうが何だか得をしているような気がします。
ダイヤモンドを贈られても、必ずしも相手が喜ぶとは限りません。
ダイヤモンドは世間一般では、大変に価値の高い宝石です。
たしかに高価な物ですが、価値は金額の大小ではありません。
本当に喜ばれるプレゼントは、物の大小ではありません。
金額の大小でもありません。
気持ちの大小が問題です。
誕生日のプレゼントは、誰でも一度は経験したことのある贈り物です。
相手の誕生を祝って、ふさわしいプレゼントを贈ります。
私は印象に残るプレゼントのコツを知っています。
1年を通して、贈り物をする機会は多いものです。
父の日、母の日、敬老の日、お中元、お歳暮。
父や母の誕生日、妹や弟の誕生日、祖父や祖母の誕生日。
プレゼントをする相手がそばにいるなら、手渡しをおすすめします。
恥ずかしいと思うでしょうが、手渡しましょう。
発送サービスを使って、間接的に贈り物もできますが、家族や友人のように毎日顔を合わせる関係ならば、直接手渡しのほうがいい。
「恥ずかしいから友人に渡してもらう」
「恥ずかしいから、郵送する」
ときどき、恥ずかしさのあまり、直接に渡すことを控える人がいます。
私が22歳の誕生日のことです。
夕方に、家のチャイムが鳴りました。
誰だろうと思い扉を開けると、お向かいに住んでいる久美子ちゃんと雄介君でした。
私は贈り物をするとき「残るもの」より「残らないもの」を贈るようにしています。
洋服よりお菓子を贈り、靴より図書券を贈り、時計より商品券を贈ります。
なぜ残らないものを贈るかというと、残るものは相手の負担になってしまうからです。
私は先日、母の誕生日に本をプレゼントしました。
基本的に残らない贈り物をすることが私流ですが、今回はちょっと例外です。
本は、残る贈り物です。
贈り物に困ったら、私からよい提案があります。
お金がかからず、必ず相手が喜ぶすてきなプレゼントです。
それは、花です。
プレゼントは、贈る側だけが一生懸命になるのではありません。
贈る側だけが意識して、受け取る側はただもらえばいいと思っていませんか。
特に何もしてなくていいというのは大間違い。
「いろいろお世話になりました」という抽象的な表現では「いろいろとは何だろう」と思います。
「いろいろ」という言葉は、大変使いやすい。
しかし、抽象的です。
「貴博君、この前のプレゼント値札が付いたままになっていたよ」
私は以前、うっかり値札を付けたままプレゼントをする失敗を犯してしまったことがあります。
今、思い出しても恥ずかしいことです。
相手に与えるものは、目に見えるものだけではありません。
プレゼントを「物」という視点から考えるのではなく「精神」という視点から考えてみましょう。
元気というプレゼントは、目には見えませんが、きちんと相手に与えることができるプレゼントです。
気の進まないプレゼントは、しなくてかまいません。
気が進まないということは、心の中で何か引っかかっていることがあるということです。
中途半端な気持ちでは、気持ちのこもったプレゼントをすることはできません。
あなたは、プレゼントを渡すときに「あげるね」と事前に知らせておきますか。
それとも、驚かすために、突然渡すタイプですか。
どちらでもよいといえばよいのですが、すてきなプレゼントというテーマから考えると、突然渡すことをおすすめします。
あなたは、だんだんプレゼントに慣れてくると、プレゼントとは気持ちのやりとりということに気づかざるを得なくなります。
相手の感動を与えるのは、物ではなくハートです。
いかに高価な物を贈るのかより、いかに気持ちを込めて贈るかです。
プレゼントを渡すシチュエーションをすてきに演出するために、ささいな工夫があります。
プレゼントを渡すときには、次のことを心がけましょう。
「2人きり」です。
中学生2年の誕生日の朝、私が朝早く学校に登校したときのことです。
今でも忘れられない一瞬は、ある日突然、やってきました。
朝早く学校にきた私は、1人教室でいつものように勉強をしていました。
「今日は何の日か、知っている?」
以前付き合っていた彼女が、突然私に問題を出してきたことがありました。
たいていこういうときは、誰かの誕生日や記念日だったりするものです。
友人の誕生日を、あなたはどう覚えていますか。
まさか、単純に頭で暗記なんてしていませんか。
誕生日を覚えるということは、特別難しいことではありません。
「あの映画、感動して泣いちゃった」
「あそこのレストラン、おしゃれだったよ」
「伊豆旅行は最高だったよ。とっても海がきれいだった」
私は24歳のときに、レーシックという近視手術を受けたことがあります。
近視を治すための、目の手術です。
以前は両目0.1という視力でしたが、視力が悪いせいで仕事に支障が出たり、疲れやすかったりと悩みを抱えていました。
あなたは、プレゼントをいつもどの時間帯に贈っていますか。
もしかして贈る時間なんて、特に気に留めていないのではありませんか。
プレゼントを贈る時間帯は、大切なポイントです。
勉強でも仕事でも、ずっと机に向かっているとだんだん肩が凝ってきます。
いつの間にか、肩に力が入って、疲れてきます。
自分では疲れていないと思っても、いつの間にか肩は硬くなっています。
「私は、いつも誰からもプレゼントされない」
「プレゼントなんて、もらったことがない」
そういう人は、決まって誰にもプレゼントしていない人です。
父や母、恩師への感謝の言葉は、普段は恥ずかしくてなかなか伝えられません。
ありがたいと頭ではわかっていても、口に出して言えるかというと別です。
日常では、恥ずかしさが邪魔をして、感謝の言葉がなかなか言えないのです。
プレゼントをして、泣かせたことがありますか。
最高のプレゼントとは、相手が泣いてくれるプレゼントです。
簡単に思え、なかなか難しいですね。