そもそもの疑問です。
なぜ「うまく誘いを断りたい」という気持ちになるのでしょうか。
難しい疑問のように思えますが、実際の理由はシンプルです。
嫌われたくない気持ちがあるからです。
誘いをうまく断れない人が悩んでいることを一点に絞れば、まさにこの一言に尽きます。
誘いをうまく断れずに悩んでいる人ほど、人から嫌われることを恐れている人です。
自分が嫌われることに怯えている人ほどNoとは言えず、誘いをうまく断れません。
相手を傷つけず、自分の印象も悪くしないように上手に誘いを断ろうとするから、逆にうまく断れなくなります。
相手が悪いのではなく、自分を守りすぎているのです。
嫌われて孤独になることが怖く、寂しがりやで、八方美人でもあるのです。
みんなにいい顔をして好かれたい、人気者になりたい、いい人だと思われたい。
そういう考え方を持っていると、自分の気持ちをうまく表現することができずに、必要もない勧誘に引っかかってしまいます。
勧誘をする人に問題があるのではなく、自分の内側に問題があると考えましょう。
悪いのは、相手の誘いより、八方美人になっている自分の心なのです。
たいていの場合、勧誘や誘いをうまく断れない人は、人間関係にも悩んでいます。
根底が同じだからです。
「人から嫌われたくない、自分はいい人だと思われたい」
という考えを持っていると、人付き合いでも自分の言いたいことをうまく言えなくなります。
相手の顔色ばかりをうかがっているために、相手に合わせた行動を取ったり、話を合わせたりと、苦労をすることとなるからです。
誘いをうまく断れるようになれば、人付き合いでの悩みも一緒になくなります。
「嫌われたくない」という根本的原因がわかれば、その一点を改善するだけで行動がすべて変わるのです。