親しき仲にも礼儀ありです。
仲のいい友人とは、気持ちが緩むため、言葉遣いが乱暴になることがあります。
こちらが乱暴な口になると自然と相手も乱暴な口の利き方になります。
逆に、こちらが丁寧な口の利き方になると自然と相手も丁寧な口の利き方になってくれます。
人はすべて、自分の鏡です。
口の利き方には、思いやりが表れます。
相手が反応しているのは、その思いやりにです。
口の利き方に限らず、思いやりを含む行為ならすべて共通します。
礼儀やマナー、習慣など、こちらが意識的に思いやりを持って行い続けるなら、その思いやりは必ず相手に届きます。
すぐは難しいかもしれませんが、ゆっくり少しずつ伝わっていくものです。
昔、私はよく親に反抗したものです。
思春期で自分が確立されつつある時期ですから、自分を認めないものには冷たくしていました。
親に冷たくしていても、親はそれでもなお根気よく温かく接してきました。
私が親の温かみに気づくまでに、長い時間がかかったものです。
7~8年は、かかりました。
「自分はこんなに冷たくしているのに、なぜあれほど優しいのだろう」と、ある日、ふと思いました。
親の温かさに気づいたのです。
子への思いやりが、ようやく伝わった瞬間でした。
相手が、礼儀よく接してきてくれているため、それからはこちらも自然と礼儀がよくなっていきました。
親しき仲にも礼儀ありです。
仲のいい友人だからとはいえ、親だからとはいえ、乱暴にならないようにしましょう。
礼儀よく接してくれるのは、相手が思いやりを伝えようとしているからです。
仲のいい友人や親は、一生の宝物です。
大切にしましょう。