あなたは器用ですか。
それとも不器用ですか。
世の中は、器用を称賛する風潮があります。
たしかに器用であれば、細かい仕事もスムーズにこなせるでしょう。
要領よく進められるためストレスも少ない。
器用な人は、判断力・応用力に優れていて、振る舞いが洗練されています。
周りから「いいね」と褒められたり、自分の長所としてアピールできたりもするでしょう。
器用であればあるほど、より良い仕事ができるはずです。
一方、不器用な人は厄介です。
不器用な人は、動きがぎこちなく、仕事がスムーズにこなせません。
仕事が遅かったり仕事ができても質が低かったりして、ストレスを感じやすい。
不器用であることに劣等感を抱き、落ち込むこともあるでしょう。
「どうして自分はこんなに不器用なのだろう」と自分の遺伝子を憎むこともあるかもしれません。
しかし、不器用は、本当に短所なのでしょうか。
いいえ、違います。
不器用が短所というのは偏見です。
あくまで世間一般の考えにすぎません。
不器用も生かし方次第で、長所に変えることができます。
不器用であっても落ち込まないでください。
不器用なら、不器用を魅力にすればいいのです。
不器用を魅力にした映画俳優がいます。
口数は少なく、必要最低限の言葉しか話しません。
表情の変化は小さく、素朴な雰囲気がありました。
彼には「不器用ですから」という口癖があります。
「器用な役回りはできなくても、不器用な役回りなら誰にも負けない。不器用なら不器用を生かそう」
そうして彼は、不器用な役回りに徹しました。
彼は、不器用ならではの味を出しました。
不器用を演じるのは、不器用な人にとって得意分野です。
不器用らしさに磨きをかけ、不器用を演じる専門となりました。
その結果、数多くの作品に出演を果たし、見事スターの座まで上り詰めました。
不器用であっても嘆かないでください。
嘆いたところで仕方ありません。
不器用なら、不器用を魅力に変えればいいのです。
どんな短所も、生かし方を変えれば、長所に変わります。
走るのが遅いなら、鈍足を武器にしましょう。
話がうまくないなら、口下手を武器にしましょう。
歌を上手に歌えないなら、音痴を武器にしましょう。
「そんなの無理だ」と言ってしまえばそれまでですが、発想を転換して工夫してください。
恥ずかしい気持ちを振り払えば、何でも長所に変わります。
不器用なら不器用らしく生きようではありませんか。
自分を変えるのではなく、もともとの自分を生かしましょう。
不器用も、素晴らしい魅力になるのです。