あなたが疲れる原因の1つ。
それは、過去や未来を考えることにあります。
過去を振り返って、後悔のため息をついていませんか。
未来を考えては、不安の念に駆られていませんか。
疲れない生き方をしたいなら、過去や未来を考えるのはよくありません。
過去や未来のことを考えると疲れやすくなるからです。
過去のことばかり考えると、後悔の念が生まれます。
明るい出来事を振り返るならいいですが、意識しなければ、まず悪い出来事から考えてしまうでしょう。
私たちは不快感を伴う出来事を優先的に覚える性質があります。
悪い出来事のほうが記憶に深く刻まれるため、自然な状態でいると、悪い出来事から思い出してしまいます。
悪い出来事を思い出して生まれるのは、自責と後悔の念です。
「なぜあんなことをしてしまったのだろう……」
「あのときこうしていればよかった……」
過去を考えれば考えるほどくよくよしてしまい、元気を奪います。
余計なところでエネルギーを消耗してしまい、疲れてしまいます。
未来を考えるならいいかというと、ここにも落とし穴があります。
未来を考えると、余計な不安が膨らみます。
「大けがで入院したらどうしよう」
「不合格になったらどうしよう」
「仕事を失ったらどうしよう」
「老後はどうしよう」
「親が死んだらどうしよう」
「パートナーに先立たれたらどうしよう」
私たちには防衛本能があります。
あらかじめ悪い出来事を予想して、トラブルに備えたいと考えます。
未来を考えると防衛本能が働くため、悪いことから考えるようになります。
未来はまだやってきていないため、いかなる可能性も「あり得る」と感じ始め、歯止めがきかなくなります。
悪い妄想が風船のようにどんどん膨らんでいき、最終的に妄想が暴走します。
余計なエネルギーを消耗してしまい、疲れやすくなるのです。
疲れないためには、今に集中することです。
今に集中すればするほど、過去や未来の邪念を振り払えます。
本気で今に集中できていれば、もはや過去や未来を考える暇がありません。
私たちが生きている時間は、常に今です。
過去に戻ることも、未来に行くこともできません。
1秒たりとも不可能です。
過去も未来も、実際は頭の中にある世界であり、現実には存在していません。
過去や未来を考えていると、悪い妄想が膨らんで不安になり、余計なエネルギーを消耗します。
不毛ではありませんが、不毛に近い状況です。
だから疲れやすくなります。
私たちが生きている世界は、常に今しかありません。
常に今の連続ですから、今に集中することが大切です。
今に集中する理想的な方法があります。
まず目の前にある仕事に集中しましょう。
「目の前にある仕事に集中すること=今に集中すること」になります。
目の前にある仕事に集中することで、仕事もうまくいきます。
今に集中することは建設的です。
集中力が高まることで、精度が上がり、スピードが生まれ、生産性も高まります。
もちろん今に集中しても疲れますが、過去や未来を考えて疲れるよりは、はるかに建設的です。
今に集中すると「気持ちのいい疲れ」を感じることができます。
疲れた分だけ、睡眠の質も向上するのです。