人生とは何か。
人生とは、壮大なマラソンです。
生まれてから死ぬまで、命という炎をともしながら、淡々と走り続けます。
平坦なコースばかりではありません。
坂道のコースもあれば、下り坂のコースもあり、油断できません。
まっすぐの道もあれば、緩やかなカーブや直角の曲がり角もあって、なかなかユニークです。
快晴でいい天気の日もあれば、雨の降る日や風の強い日もあります。
マラソンといえば、速いペースで走ることが大切に思えます。
もちろん少しでも速く走れば、それだけ早くフィニッシュできるでしょう。
速いペースで走る姿もかっこいい。
自分の限界に挑戦する姿は、周りの人を感動させるでしょう。
素晴らしい完走記録が生まれ、自分を誇らしく思えるはずです。
しかし、ここで大切なことがあります。
人間はロボットではありません。
ペースを上げすぎると、途中で息切れを起こし、ばててしまいます。
急に体が重くなり、普通のペースで走ることすら難しくなる。
いくら走るペースが速くても、途中で棄権することになっては意味がありません。
途中で棄権すると、完走メダルをもらえなくなります。
収容バスに乗せられ、大きな心残りができます。
良かれと思って速く走っていると、取り返しのつかない事態を招き、後悔することになるでしょう。
大切なのは、速く走ることではありません。
走りきることです。
ペースは遅くてもかまいません。
カメのように遅くてもかまいません。
カメより遅くてもかまいません。
速く走ることより、まず走りきることを優先しましょう。
「速すぎる」と思えば、ペースを落としましょう。
「楽しい」と感じるペースが、ベストなペースであり、最も長続きします。
走るのが大変なら、歩いてもかまいません。
歩いていても、少しずつ前に進めます。
ペースが遅いとかっこ悪く見えるかもしれませんが、気にしないことです。
とにかく無事に完走することを目指して、無理のないペースで走り続けましょう。
「疲れた」と思ったら、休憩を入れましょう。
「限界」と思ったら、もはや休憩が必須です。
まだまだ先は長いのですから、少しくらい休みが長くなってもかまいません。
生き急ぐ必要はありません。
遅くてもいいので、生ききるのです。
人生は、長旅なのですから、無理はいけません。
人生は、走りきることが素晴らしいのです。