私たちは、周りの価値観に、振り回されがちです。
親、先生、友人のほか、あらゆるマスメディアで、価値に関する情報を伝えます。
「一戸建てに価値がある」
「結婚に価値がある」
「高級車に価値がある」
すると、あなたはこう思います。
「一戸建てを持たなければいけない」
「結婚をしなければいけない」
「高級車を持たなければいけない」
「価値のある物を持つのがいいこと」と、錯覚するのです。
価値のある物を手にすれば、価値のある人だと思われやすいからです。
ここで多くの人が、つまずきます。
価値のある人になるために、価値があると言われる物を手にしようと、多くの人が焦ります。
健康を害するほど仕事をしたり、借金をしたりします。
時には、人を傷つけたり、騙したりします。
みんなが納得する価値を手に入れるために、あらゆる手段を使うのです。
しかし、本当に価値があるかどうかは、人によります。
仕事の都合で、しばしば転勤する人にとって、一戸建てはただの足かせです。
「いつまでも1人で自由に生きたい」と思う人にとって、結婚は束縛になります。
交通機関が充実している都会では、高級車は、維持費のかかるおもちゃです。
そればかりではありません。
価値があると言われる古美術品でも、興味がない人には、ただのがらくたです。
価値があると言われている車でも、免許を持っていない人には、意味がありません。
値段の高いワインでも、アルコールを受け付けない人には、無価値です。
価値観は、不安定です。
見方によっては「すべての物は価値がない」とも言える一方「すべてに物は価値がある」とも言えます。
周りが「価値がある」とうたっているから、自分も持たないといけないとは限りません。
大切なことは「あなたが何に価値を見いだすか」です。
周りが決めた価値観ではなく、自分が決めた価値観です。
価値は、自分が決めるものです。
周りの意見に振り回されず、自分が「素晴らしい価値がある」と思える物を見つけることです。
それが、あなたにとって本当の価値です。
自分にとって興味がないと思えば、無視していいのです。
自分にとって価値がある物だけ持つと、持ち物はとても減ります。
シンプルかつ、豊かな人生になるのです。