「手抜き」という言葉には悪いイメージがあります。
「手抜きをした」と言って褒められることはありません。
「ダメだよ」と叱られたり「真面目にしなさい」と注意されたりすることがほとんどでしょう。
サボったり逃げたりごまかしたりなど、「手抜き」という言葉によくないイメージを持つ人が多いはずです。
しかし、すべての手抜きが悪いかというと、そうではありません。
「手抜きがすべて悪い」とひとくくりに考えるのはよくありません。
むしろ手抜きは、仕事できる人になるために欠かせないテクニックです。
時と場合によって、手抜きは重要な効果をもたらします。
ここで大切なのは、手抜きの種類です。
手抜きには、2種類あります。
「普通の手抜き」と「上手な手抜き」です。
どちらも手抜きであることに変わりありませんが、それぞれ意味も効果も違います。
それぞれ区別して考えることが大切です。
惰性で仕事をサボったり、必要な仕事を省いたりするのはよくありません。
それは、普通の手抜きです。
普通の手抜きは、悪影響がはっきり出て、仕事の質を下げてしまいます。
手抜きを繰り返していると、サボり癖に発展します。
普通の手抜きは、使命感の欠如であり、いい仕事ができません。
あまりに手抜きがひどいと、周りに迷惑をかけたり上司に叱られたりするでしょう。
普通の手抜きは避けるべきことであり、いいことは1つもありません。
上手な手抜きとは、仕事の質に関係しない部分をうまく省略することです。
すべての仕事が重要というわけではないでしょう。
仕事の中で、質や結果に影響しない部分を見つけ、上手に手抜きをします。
無駄な部分を見つけ、上手に仕事を省いていきます。
それは仕事の効率やスピードを上げることにもつながります。
大切なところでは緊張感を持って取り組みますが、そうでないところはリラックスしながら取り組みます。
そうすれば、一定の質を保ったまま、仕事の工数を減らせます。
ストレスが半減して、疲れにくくもなります。
上手な手抜きによって無駄が省かれれば、かえって結果が良くなることも珍しくありません。
手抜きの種類を見極めてください。
大切なのは「何に手を抜くか」です。
あくまでいけないのは、普通の手抜きです。
普通の手抜きはNGですが、上手な手抜きはOKです。
上手に手抜きをすることは、ストレスを減らし、時間を増やすことにもつながります。
手抜きをした分だけ、時間が空けば、余裕が生まれます。
生まれた余裕を使って、さらに別の仕事に打ち込めるようになります。
上手な手抜きを覚えることは、仕事で差をつけるポイントの1つ。
仕事ができる人になる近道なのです。